星の瞳は、プレアデスの宙を見つめて
冬萌の青草が
早緑月の
風にそよぐ丘に
南天の紅い実は
ガーネットのように
葉牡丹の幾重もの
葉はほのかに
色づきながら
花びらのように
冬茜に染まる
空のオレンジ色に
包まれて
星の瞳は
プレアデスの宙を
見つめて
見上げた彼方に
青く煌めく
六連星の光は
プレアデス星団
星はすばる
凍て雲の彼方に
輝きをあつめて
追いかけるように
南の空へ上る
おうし座の星々
星の瞳は
プレアデスの宙を
追いかけて
ひときわ輝く
オレンジの星明かり
アルデバランは
星の瞳のように
プレアデスの宙を
今宵もやわらかな
光で追いかけながら
星を追いかけて
夢を追いかけて
流れる星の
行き先と同じように
追いかけ続ける
夢の行き先を
まだ知らないけれど
それぞれに
追いかけるものは
たとえ違っても
同じ惑星の上で
同じ空を見つめて
願うものがあり
祈る気持ちは
きっと
同じと信じて
今できることを
一つずつ
いくつもの
星たちが寄り添い
それぞれの光を
あつめて一つの
夜空を照らすように
夢を追いかけて
星にといかけて
なぜ星はそこに
自分はこの星で何を
その答えは
きっと
自分でつくるもの
届くかどうかを
思うより前に
届けたいものが
想い描くものが
あることがきっと
大切と信じて
星の瞳が
見つめる宙へと
そして
瞳の星が
導く一歩へと
アルデバランは
今宵も空高く
やわらかな光で
地上を照らして
瞳が見つめる、
プレアデスの宙で
黄道十二星座の一つ、おうし座は、1月の南の空高くにあり、その西には大小100を超える星々からなるプレアデス星団があります。
牡牛の瞳に輝くオレンジの一等星・アルデバランは、アラビア語で「追いかけるもの、後に続くもの」の意味で、「六連星」「すばる」とも呼ばれるプレアデス星団に続いて空に上がります。「春はあけぼの」で有名な清少納言の枕草子には「星はすばる」とあります。
ガーネットは1月の誕生石で、石言葉は「真実」「情熱」です。早緑月は1月、冬茜は冬の夕焼けのことです。
季節の星や花をモチーフに、詩を描かせていただきました。お読みいただき、ありがとうございます。