第17話 周りが悲惨な目にあっていたので助けました
あれから10日ほど経った。
周りから悲惨な声がしたのはその時だった。
俺は隣の家に行ってみた。
確かここは前山田さんだったな?
お年寄りの夫婦しか住んでおらずいつもデイサービスを利用しているのだが……いるのだろうか?
とっくに避難しているかもしれないが……俺は呼び鈴を鳴らした。
すると声がした。奥さんの方だった。
「ええと不努元さんですか隣の?」
「大丈夫ですか?」
「避難も考えたんですが、怪物が出たなんて籠城するしか生きていけなかったんです……」
玄関先に出てきた前山田さん。凄くやつれているように見える。
聞くと、食料が無くなりかけているらしい……あとは残り少ない米と缶詰とレトルト食品くらいしかないとか。
周りの家の三津浦さんに後藤さんに新井さんに鳳さんもみな食料がなくなりかけているらしい。
話を籠城しているご近所さんに聞いた。
俺は集めてきた食料を増やして皆に配った。
おにぎりとかパンに缶詰にレトルト食品とか鶏肉とか豚肉も渡した。
皆が感謝していた。今のご時世出歩くのは自殺行為だからだ。
死を覚悟しないと出歩けないからな。
後藤さんの孫娘が今年で19歳になるらしいが数時間前に近くのスーパーに行くと言って出て行って帰ってこないらしい。
俺はすぐに近くのスーパーマルホウに行った。
後藤美紀さんはどこかなと探していたら……スーパーマルホウに来ていたらマルホウはとんでもないことになっていたいた。
スーパーマルホウは無法者たちによって占拠されていた。
10名ぐらいのグループだろうか? 皆不良っぽい奴や半グレみたいな見た目の奴らだそんな奴らが根城にしている。
ただ持っている武器がバットや鉄パイプに鉈ぐらいだ。
こっそりスーパーに入ってみた。
蠅になって入れば余裕だった。
なおラムルは異空間倉庫に入ってる。
生物は入れられないということはなかった。
スーパーの中ではならず者達が会話していた。
「この食料の数ならここに根城していたら余裕で2か月は持つな」
「こーへいさぁそういえば食料分けてくれってJDっぽい女いたよな」
「いたな……今は裏で伸びてんぜで後で起きたらみんなで頂きますってわけよ」
「若い女は貴重だよな……俺たちも飢えてるんだぜ色々とな」
こいつら屑だな……こっそり裏手に回って後藤美紀さんを見つけた。
起こして脱出する。
「あなたは何者ですか……?」
「近所の不努元ですが何か?」
「不努元さんでしたか……それで食料を取りに来たんですが眠らされてしまって……」
こいつらは俺がなんとかしますよ……さて眠りのボールを作成して放つ。
「なんだてめえ……」
「こいつ……」
次々と眠っていくならず者ども。そしてその間に脱出した。
後藤さんは喜んでいた孫が帰って来たからか。
俺は食料を渡しておいた。
しかしスーパーマルホウがこうなっているなんてな。
ならばもう一軒のスーパーショッピングモールのアオンしかない……だがここは何故か誰もいなかった。
ただ食料がなくなっているからみんなどこからか持って行っているんだな。
俺たちはアオンに向かった。