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短編集 機械仕掛けの歌姫

作者: 布眠夢懋

「そんなことはきっとあると、囁く未来に、あなたと共に」


私はメロディーに載せて詩を届ける仕事をしている。輝く未来が約束されるステージ。見渡す限りの笑顔。そんな場所に立てる私は幸福だ。


「ここじゃない。終わってなんかいない」


この声が人々に届く。みんなが喜ぶ。希望が生まれる。だから


「そんな日々に、筆を下ろした。思いを込めた手紙と共に」


ーー歩き出すよ


歌は魔法だ、と思う。魔法って言葉が最近、ファンタジックに描かれすぎているが、実際は魔の法、理を外れた力のことを指す。決していいことばかりじゃない。


「ついてない、どうしようもない日々を押し除ける力を込めて心から歌うよ」


この声は私じゃない。機械に犯された私の声がスピーカーから流れる。口を動かす。心が消えていく。


「囁いてた女の子はもういない」

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