第4節 ドールズたちはこうして生まれた
さて、佳境に入ってまいりました! あと何話で終わるかなぁ……
色が変わったラットを調べてみると今まで見た事もないような変化をする細胞を発見した。
その細胞の培養をしてみるとあっさり成功。
ラットに埋め込んでみればラットは鮮やかな色に染る。
それだけではなかった。
病気のラットにその細胞を投与してみると……病気が治ってしまった。
そう、病気が治ったのだ。
前も説明したと思うが、俺の研究していた細胞は外傷を治す程度の能力しか無かった。
だから、この細胞は身体の内部まで影響力があるということだ。
しかしながら、ラットでも反応が薄いラットもあった。
というより、この細胞はメスの若い個体にしか馴染まなかった。
正確に言えばオスなんかでも馴染まないことは無いのだが、かなり時間がかかるらしい。
とりあえず、この事は上へと報告し、臨床実験を行うまで漕ぎ着けたはいいが、こんな得体の知れないものに手を上げるような物好きは当然いなかった。
が、しばらくして、実験は行われることになった。
しかし、希望者が出た訳ではなかった。
……クローンを作るような倫理観の世の中というのは中々変なもので、植物状態の少年少女への移植をするという方向でこの細胞は臨床実験を行うことになったのだ。
これに関してはもしかしたら、目覚めるかもしれないという希望に縋った親たちがいた、というのもあるし、そもそも俺自身がそうしたかった、という部分もあった。
計30人の植物状態の子供が被検体となることが決まった。
元々、女性への適応が高いというところもあり、女性が17人、男性が13人である。
どの子供にも同じ分量投与し、経過を見た。
……ついでに自分にもこの細胞を投与した。
結果として…………体の小さい女の子から目を覚ますことになった。
ただし、全ての記憶を忘れた状態で、だ。
そして何故か異様に俺に懐くという結果も出た。
そして、目が覚める前の前兆として髪が鮮やかな色に変わるということもこの時わかった。
若い子からどんどんと目を覚ましていき、うちの妹も髪の色が変わった。
男の子たちは未だに目覚めていない。やはり、女子でないとダメなのだろうか。
そして、その時は訪れる。
俺の妹が、目を、覚ましたのだ。




