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人形(ドール)たちの成長記録(クロニクルレコード)  作者: 渡口七海
最終章 ハカセレコ編 灰色ノスタルジックメモリー!
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第3節 眠り姫に王子様は現れない

おっす! おら、七海。 とまぁ、軽快な前置きは置いといて。 お久しぶりです、今回はこっちの更新です。二作ともかなり佳境ではあるんですが、もー少し続きます。頑張って執筆しますので、応援お願いします!

今日は休暇を取った。 まぁ、実際の話、週に一回は必ずどこかで休みを取っている。


何をしてるかと言われたら、そりゃもちろん、妹のお見舞いである。


「……来たぞー、ってまぁ、返事はないんだけど」


目が覚める兆しのない妹。毎週来ているが、今のところ変化は何も無い。


「最近はな、研究所にこもりっぱなしでさ……」


眠る妹に話しかける。反応がないのはわかっているが、それでも一縷の望みをかけて話しかける。


……実はこれは悪い夢で、眠ってるのは俺の方で……目が覚めたら妹が笑っている、そんな空想もしたことがある。


けど、やっぱり、何度目が覚めても妹が目覚めたという一報は一度も入ったことは無かったし、病室に行けばいつもと変わらない妹がそこに寝ていた。


御伽噺みたいに、白馬に乗った王子様が現れて、妹を起こしてくれるみたいな空想だってしたけど、おかしくなって乾いた笑いが出た。


もう妹が目覚めないまま3年の月日が経とうとしていた。


あの凄惨な事件も一時は騒がれていたが、落ち着いてみればもう昔話としてたまに話題が上がる程度になっていた。


世界は妹を置いたまま変わらず回る。


仕方ないことなのかもしれない、それでも……俺は、妹を見捨てることが出来なかった。


世界に残ったたった一人の肉親なのだ、それを見捨てるなんて、到底できなかった。


だけど……それでも、世界は皮肉にも止まってくれることなく、日々は過ぎていく。


それから、毎日のように色んな研究とデータとにらめっこする日々。


変わらない妹、変わらない日常。そんな状態に飽き飽きし始めていた俺の元にけたたましいアラームが鳴り響いた。



「は?」


ビーっビーっと五月蝿く鳴り響いているのはいつも見ている細胞のデータの中に異常を見つけたというアラートだった。


急いで該当データを確認する。


が……数値はそこまで大きく変わりはない、ように見える。


何が、おかしいんだ……?


と、ラットを入れた容器を見た瞬間に度肝を抜かれた。


ラットの色が鮮やかな紫に染っていた。


「どういう、ことだ……? 一体何が、起きているんだ……?」


突然に紫色に染ったラット、けたたましく鳴り響いたままのアラーム。


全ては突然に転がり出した。 何もかも唐突に、そしてそれは止まることなく、坂をコロコロと転がり落ちていく。


俺の意志とは関係なく……皮肉にも、これが世界を変える発見になるなんて、俺はまだ気づいてもいなかった。

今描いてる2作(とは言っても、白き夢はとりあえず第一章が終わるまで) が終わりましたら新作を……って感じなんですが、何作か並行して描いてまして、どれを載せるかは決めかねてます。


個人的にはかなり設定も考え抜いた作品ばかりなので、ご期待ください! では、しーゆーあげいん!

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