第4節 黄銀少女は伝説になる
だいぶ間が空きましたが、続きです、よろしくお願いします!
AR……拡張現実とはまさにその現場にいるかのような臨場感を与えてくれる。
それはヒーローショーとはかなりの相性の良さを発揮する。観客はいわば登場人物の一人なのだ。
VRとは別方向へと進化を遂げた舞台装置はショーを観客全員を巻き込んだ参加型アトラクションへと姿を変える。
まぁ、何が言いたいのかと言うと……ヒーローショーの内容は割愛だけど、それはそれは歴史に残るような大盛況だった、ということである。
なんで内容を割愛したのか、と聞かれれば答えは「内容は絶対にネタバレするな」とグラフとシグからご達しがあったからだ。
じゃあ、ドラマの方はいいのかと言われれば、あれは全国区での放送を予定していたものだから構わないらしい。
なんでも、かなりの盛況だったこともあって、全国ツアー的なものが組まれるとか何とか。シグとグラフは一躍時の人となったわけだ。
まぁ、それはそれとして、こちらは何も無い平凡な日々である。
「まぁ、暇があるだけマシと思おう。でなけりゃ、こうして編纂作業もまともに出来ないわけだしな」
「まぁ、そう……ですけど」
ハカセ、クロニ、そして私。いつものメンバー。変わらない日々。
「それに、レコにとっては今はかなり重要な時期だからなー、あんまり忙しくても困るんだ」
「それって……」
「んー、まぁ……そろそろ潮時か?」
ハカセはひとしきり考える素振りを見せたあと、椅子から立ち上がった。そしてそのままクロニへと歩み寄る。
「クロニはどう思う?」
「んぇ?…… クロニに振られても困る」
全く話を聞いてなかったらしいクロニは適当に答えるがハカセは別に気にする様子もなくそうか、と呟く。
どうするかなぁ……などと何度も呟いてはてくてくとこの部屋を歩き回るハカセ。
私に真実を伝えるということは余程のことなのだろう、そう思ってそれを眺めていると……
「じゃあ、そうだな……とりあえず、全ての始まりから語ることにしようか。あの、凄惨で……どうしようもないくらい俺が絶望することになった事件から」
ハカセは神妙な面持ちで私と向かい合った。
果たして、ハカセの口から語られる真実とは一体……
「次回、ハカセ、レコ編 灰色ノスタルジックメモリー。乞うご期待」
「一応、最終章……ってことに、なる……のかな?」
「もう少しだけ俺たちのお話に付き合ってくれよな」
次の章で最後なので、まったりお待ちください




