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人形(ドール)たちの成長記録(クロニクルレコード)  作者: 渡口七海
第6章 グラフシグナル編 黄銀ファンタジックドリーム
32/40

間幕 記憶少女は思い出す……?

週一更新になるかもしれない、まぁ、頑張ったじゃん、わたし。え?頑張ってない?

って、何これ!? なんで2話もまるまる使って変なエピソード入ってるの!?


「これ、この前収録が終わったっていう正義の少女グラフの最新話じゃね? マジかー、こんなところでネタバレ食らうとは思わなかったわ」


「あぁ、グラフが主人公のあの作品ね…… というか、思ったより出来がいいんだね、この作品」


「AR技術の応用でほとんど直撮り映像らしいぞ。グラフも実際に能力とか使ってるんだとさ」


オーラとかは確かにグラフ出せるからなぁ……某玉集めするバトル漫画みたいなキャラだよね、グラフ。


ちなみにハカセはドールの仕事状況に関して把握出来たり、見れたりするものに関してはしっかりと目を通している。


変な仕事をしていないか、とか……犯罪関係に手を染めてないか、とか。 後は仕事の成果をしっかり褒めるためだとか。


そういうところにも手を惜しまないからか、ドールたちからはしっかり好かれていて、ハカセが嫌いだというドールは一人もいない。


かく言う私もお兄ちゃ……ん……ん? お兄ちゃん……?


「え? うん……?」


「ん? どうかしたのか、レコ」


「あ、いや……私、なんでハカセのこと、お兄ちゃんだと、思ったん、でしょ……う……?」


ぐるぐると巡る思考。 私の人間だった頃の記憶らしきものがぼんやりと浮かんではしっかりとした形にならずに消えていく。


ハカセは何も言わずに私を見つめている。記憶の混濁の中、私はまたしても意識を失ってしまうのだった。



目が覚めると私は自分のベッドに寝かされていた。枕元にはぐでっとしたクロニが椅子に座っていた。 いや、看病につけるならもう少しまともなドールを置いて欲しいんだけど……


「あ、レコ、起きたんだ。平気?」


「うん、もう大丈夫。体調も問題なさそうかな」


「そっか。けど、博士が今日は休んどけってさ」


クロニはそう言って椅子から立ち上がり、着ていた服のシワを伸ばす。そして部屋から出ていった。


私はしばらくぼーっとしたまま、先程のことを考えていた。


お兄ちゃん。 ハカセと私の関係。 兄妹? 確証は持てない。 持てないけど、恐らく、そうなんだろう。


兄妹だとして、なんでハカセは今まで私に何も言ってくれなかったんだろう…… それがいつまでも引っかかったまま、私の心をモヤモヤとさせる。


記憶のない妹が、妹の顔で他人のような関係性で話しかけてきて、笑いかけてきて……ハカセはどのように感じていたのだろうか。


そんなことを考えると、ハカセを一方的に責める気にもなれず、私はそのまま布団に潜って眠ろうときつく目を瞑るのだった。

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