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人形(ドール)たちの成長記録(クロニクルレコード)  作者: 渡口七海
第6章 グラフシグナル編 黄銀ファンタジックドリーム
30/40

第1節 図式少女は諦めない

更新が止まると言ったな、あれは嘘だ。 というか、予定がちょっと変わったのでもうちょっと毎日投稿します。白き夢の方に関しては週一で更新、その日は成長記録の更新がない、と言った感じになります。


それと平行で新作もちょろちょろと描いてますので、ストック溜まり次第、投稿しようかと思います。


大体 成長記録5、白き夢1、新作1 くらいの頻度での更新を考えてますので、他の作品もよろしくお願いします

「その程度か、グラフよ」


「くっ もう手はないって言うの……!?」


グラフは追い詰められていた。


地球侵略を目論む悪の組織ダークネスの頭領であるネクロニアとの最終決戦。 持てる力を出し切って既に満身創痍の彼女を嘲笑うかのようにネクロニアはまだまだ余裕そうである。


「ふっ これで終わりだ」


ネクロニアの前に闇が収束していく。その闇をネクロニアはさらに圧縮し、野球ボール大の球を作り出した。


「その技は……!」


「そうだ、お前の故郷を消し去った技だ」


「……やっぱり、あたしの故郷を消したのは、貴方だったのね……! 許さない……絶対に許さないわ!」


「だからどうするというのだ、そんな満身創痍の身体で」


立ってるのがやっとのグラフ。そのグラフからゆらゆらと黄色のオーラが立ち上がった。


「む? まだそんな力を残していたのか」


「あなたは絶対倒すわ、たとえこの命が燃え尽きようとも! 全パーセンテージ、オーバーフロー!はぁぁぁぁぁぁ!」


グラフのオーラがさらに大きくなる。グラフの能力は各能力値のパーセンテージを自由に変えることができる能力である。


もちろん、限界を超えた値にすることも出来るが……身体への負担は大きい。 それを全身に使ってしまえば、満身創痍のグラフはほぼ確実に死んでしまうだろう。


「はぁっ!」


「ぐぬ……!?」


常人の目には追えない速度でグラフはネクロニアへと肉薄し、一気に攻撃を叩き込む。技の準備をしていたネクロニアは対応が遅れてしまい、攻撃をまともに受ける。が、それでも技は止まらない。


「クソ! これならぁぁぁぁ!」


グラフはさらに畳み掛ける。しかし……


「やはり、貴様は弱い。結局は命を掛けようともその程度とはな」


「なんですって!?」


そんな攻撃を受けてもネクロニアにはあまりダメージを与えられていなかった。


「私に怒りや憎しみの感情が乗った攻撃は効かん。そして、終わりだ、グラフよ」


「ぐぅっ……」


ネクロニアはグラフに向け、闇を放った。必死の思いで受け止めるグラフ。しかしながら、少しずつ押し込まれていく。


「このまま……終わるの? 折角、あたしの故郷を滅ぼしたやつも見つけて…… みんなの仇を取れるって……そう、思ってたのに」


どうしようもない感情がグラフを支配していく。もうダメだ、そう思った時だった。


「貴様はそんなところで負けてしまうのか!?」


「……シグ!? 貴方、死んだはずじゃ!?」


シグナル……シグがそこに駆けつけたのだった。 シグは最終決戦の前に、ネクロニアの側近と差し違えてその命を散らしたはずだった。


「あの程度で私が死ぬと思ったのか、たわけめ。それに、お前を倒すのは私の役目なんだ、あんな訳の分からないやつに負けるなんて私が許さない」


そう言ってシグは能力を展開し、空中にいくつもの映像を映し出した。


「これは……」


そこに映し出されていたのは…………


『グラフー!負けるんじゃねぇぞー!』


『お前が負けたらこの地球は終わりなんだ、頑張ってくれー!』


『グラフお姉ちゃん頑張れー!』


今まで助けてきた人達、お世話になった人達、その人たちのエールだった。 そんな声を聞いているとグラフの身体に再び力が戻る。


「そうだ……あたしは……あたしは、この地球を、みんなを守るために闘ってきた……だから、だから……!」


ぐぐぐっと力を込め、一気に闇を押し返す。


「あたしは、絶対に負けない!!!!」


完全に闇を押し返し、ネクロニアを見据えて拳を構える。その瞳には正義を灯し、その拳には優しき心を込める。


グラフ、完全復活であった。

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