間幕 記録少女は忘れない……?
めっちゃお久です! 続きは描いてますので、少々お待ちを。
「それにしてもこの二人って組み合わせとしては珍しいよな」
プラネとタイムの記録を見ながらハカセがそんなことを零した。 まぁ、確かにそれはそうかもしれない。
「けど、レコとクロニもあんまり接点はなかった」
クロニが座ったまま首だけ上げてハカセを見る。
「あー、それ言われるとたしかにそうだよな。でも、前の2組はかなり予想通りというかなんというかって感じだったろ?」
「リストとサイファは元から仲良しだし、パネルとボードは双子だからね、選ばれて然るべきというか……」
ドールズのリストを見ながら私がそんなことを言うと、ハカセは何やら思案するような顔をした。
「……ハカセ?」
「あ、あぁ、いや、なんでもないよ。」
心配するように私がハカセの顔を覗き込んでもハカセは顔を逸らして私を見ようとしなかった。
ハカセはなにか私に隠してる……? そんなことを考えていると不意に
ザザザ と私の思考にノイズが走った。 そして一瞬だけ誰かの姿が脳内で映し出されたような気がした。
え? と思っているうちに私の意識は唐突にシャットダウンされるのだった。
「……コ! おい……レコ!」
「え? あ、は、はい?」
「あ、目が覚めたのか、良かった……」
目が覚めるとかなり焦った様子のハカセが最初に見えた。 記録を確かめると私が気絶? していたのは5分程度の事だったようだ。
「今日はもう休むか……? いきなり倒れるから俺もびっくりしたわ」
「……そう、しようかな。 別に疲れるようなことはしてないんだけど、ちょっと本調子じゃないみたいだし」
「んぁ? 今日は終わり?」
半分寝ていたっぽいクロニが間抜けな声でそんなことを言うのでハカセと私は吹き出して笑ってしまう。
「ちょっとレコの調子悪いみたいだし、今日はおしまいだ。機器との接続切っていいぞ」
「ふぁーい」
そんなクロニの返事を聞きつつ、私も機器との接続を解除して、先程意識を失う前に一瞬見えた誰かの姿を確認しようと能力を使って自分のメモリを確認していく。
「あ、あれ?」
「どうしたんだ、レコ」
「あ……いや、なんでもないよ」
ハカセが唐突に声を出した私を訝しげに見てくるが、まぁいいか、といった様子で作業へと戻った。
何故咄嗟に隠してしまったのかは分からないが、私は先程の誰か、の記録を見つけることが出来なかった。
見たものを全て記録できるはずの、忘れないはずの私が……どうしてか、記録できていなかったのだ。
この小さな綻びはやがて大きな事件へと発展していくのだが、この時はまだ、私はそんなことには気がついていなかった。




