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人形(ドール)たちの成長記録(クロニクルレコード)  作者: 渡口七海
第2章 パネルボード編 白黒ツインズミュージック!
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終幕 白黒少女は仲良し姉妹

「やっぱり、私のお姉ちゃんはすごいわ」


「……何、改まって」


「でも、そろそろ働いてもいいんじゃない?」


「えー、やだ」


「こーら」


そんなやり取りをしながら笑い合っていると部屋に備え付けられた電話が鳴った。カラオケの時間が終了するお知らせがアナウンスされる。


『どうだった?』


「すごく楽しかったわ、また来たいかも」


『うーん、今度は一人か他の人を連れてきて。私はもうヤダ。しばらく部屋から出ない』


「たまにはちゃんと出ないとみんなから忘れられるわよ?」


『それはさすがにないでしょ』


「それが……たまにパネルの名前が言えない子がいるわ、ホントに」


『は?マジ……?』


ボードの言葉に戦慄したパネル。流石に容姿を忘れられることはなくても名前を忘れられていることがあるのは少しショックだった。


「まぁ、危機感を覚えたのならちゃんと出てくるほうがいいわ。せめて食事ぐらいみんなと一緒にしたら?」


『ぐぬ……まぁ、そこらが妥協点かな……』


苦虫を噛み潰したような顔でパネルはがくりと項垂れる。こうして、次の日からパネルは食事の時に顔を出すようになるのだった。



カラオケを出て帰り道。辺りは少し薄暗くなり始めていた。


歩き疲れたと文句を言うパネルの手を引くボードはなんとなく嬉しそうだった。


白いパネルの髪は夕焼けで紅くキラキラと輝き、黒いボードの髪は夕闇で妖しく靡く。


今だけは周りから、仲良しな姉妹に見えていたらいいな、そんなことを互いに思いながら2人は研究所をめざして歩いていくのだった。



「そんなわけで、白黒ツインズミュージック!はどうだったでしょうか?」


琥珀色の髪の少女が記録を見ている人に向けてニコニコと笑う。彼女はタイム。頭に動物の耳のような形をした部分があるのが特徴的なドールである。


実はこの耳のような部分はアンテナの役割をしているらしく、タイム、という名前からも分かるかもしれないが、自分の位置をGPSで特定し、正確な時間を知ることが出来る……という能力を持っている。


「いいですよねー、こういう……姉妹愛っていうのも中々。私はとても好きです」


うん、タイムはなんでここに居るのかな、うん……


「なんでって、そんなの……予定より長くなって次回予告を入れるとさらに長くなるパネルボード編の縮小のため、じゃないでしょうか?」


発言がメタ……くはないか。記録を発信していく上では別にそこまでメタくはないね、そうだね……


「というか、そこに隠れてるプラネさんを引っ張り出して貰えません? 次回、私とプラネさんのお話なので……」


「ぴぃ!?」


ビクンと震える水色の髪の少女。 彼女はプラネ。プラン、から由来した名前で、同時にプラネットからももじられているダブルネーミングのドールだ。


周りからはひよこみたいな子、という言い得て妙な評価をされている。確かにひよこっぽいんだよね……


「わ、私も出なきゃ、ダメですか」


「ダメですよぅ。 メイン張ってる2人でやらなきゃ意味ないですから」


「う、うぅ……わかりま……」


プラネがそう言い終わる前にタイムの耳(のような髪)がピーンっと伸びた。


「ぴんぽんぱんぽーん」


「ぴぃ!?」


「午前10時頃をお知らせしまーす」


にっこにこの笑顔で研究所内に通じる無線マイクを使ってタイムが時報を流した。これはタイムの癖のようなもので……研究所にいる間は毎時時報を行う。たまに忘れるけど。


この事から時報ちゃん、というあだ名がある程である。


「すみません、ついつい癖のようなもので……って、何故プラネさんはそんなに怯えているのですか?」


「急に大きな声を出されたら誰でも驚きます……!」


「私の時報は今に始まったことじゃないと思うんですが……」


「あぅ……」


プラネのビビり癖はむしろ何に対しては平気なのか知りたいくらいである……


「こ、小鳥さんとか……」


「え? この前、いきなり飛んだ鳥にビックリしてませんでした?」


「………………ぴぃ」


「………………さ、さて、次回はプラネさんと私で星を見に行きます。2人だけの旅の行方はいかに。乞うご期待です」


「空珀スターリィスカイ!よろしくお願いします……」


では次回もお楽しみにー。

これにてパネルボード編終わり!2人の過去をここまで掘りさげるつもりはなかったのにまとめようとしたら色々語ってしまった。ほのぼのが売りなのにシリアスが! まぁ、楽しんでいただけると幸いです

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