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とある夢の中  作者: なかじまこはな
2/2

貘(ばく)

テレビには駅構内が映し出され、壁や床には赤い血が飛び散っていた。


モザイクがかかっているのは死体だろう。


「今回の貘はデカイぞ、なんせ12人も喰らっている」


所長は腕を組みそう言う。


「12人も…」


漣は食い入るようにブラウン管を見つめている。


貘は蟻くらいに小さいモノだ。それが小さい生き物を喰らい、喰らった生き物の大きさに合わせ体もでかくなる。


食べるモノによっては知恵もつくから厄介だ。


体が育てば力もつく、犠牲者が多ければ多いほど戦う側は不利になる。


だから小さい内に抹消するのが渡辺率いるチームの仕事だ。


「連れて行くメンバーを選ぶ、漣に斗真、それにたかお…そして私だ」


「え~、所長私は?」


ユリコは渡辺所長が選ぶメンバーには選ばれず不満げに手を挙げる。


「ユリコはココに居て貰わないと…シールドが持たないかも知れないだろ?」


「しけとお!私も博多行きたい!ラーメン食べたいの!所長どうせ中洲行く気でしょ?」


「えっ?所長、キャバクラ行くんっすか?俺も行きたい!」


と斗真は目を輝かす。


「斗真のエロ」


「はあ?キャバクラが何でエロいんだよ?綺麗なお姉さんにお酒注いで貰って、お喋りするだけだろ?」


斗真は中洲イコール、キャバクラと思っているらしい。


「ばかねえ斗真、えっ」


ユリコはエッチなと言う前に所長に口を塞がれる。


「えっ?えっ何?」


斗真はえっの後が気になるようだ。


所長は話をそらすように咳ばらいをする。


「所長、連れて行ってもいいんじゃないですか?」


漣が笑いながら言う。


「ユリコがシールドを張ってるんだから、離れたら…もしかしたら貘が襲撃してくるかも知れないだろ?」


「そう簡単に壊れないですよ」


漣の説得により、ユリコもメンバーに加えられた。


校庭にヘリが待機しており、渡辺達は現場へと向かった。


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