夢
長い夢を見ていた気がする。
全く知らない場所に、
自分も含め横一列に七人が並んでおり、
目の前には、
とても大きな白い龍。
鱗1枚が磨かれているかのようにひかり、
ツノは枝分かれ繰り返し大きくなっており、
そしてその瞳は、
とても寂しいそうだった。
すると白い龍はつげた。
「汝、欲する者よ。
汝、夢を見る者よ。
汝、強き者よ。
汝、数を持つものよ。
汝、大きな者よ。
汝、変わりし者よ。
汝、転じる者よ。
願いを叶えたければ、汝ここに示せ。」
その言葉の意味は分からなかった。
しかし、手を前に出せば何かが変わる気がした。
自分を含め全7名手の甲を上にし、
龍の目の前に差し出す。
「汝らの願い、叶えたければ強さを証明せよ…」
そして、その後のことは何も覚えていない。
ただ一つ分かることがある。
戦わなければならない。
そうしなければならない。
理屈なんて分からない。
理由なんて思いつかない。
ただ、
何となく勝てばわかる気がした。
白い龍の言ったこと、
ほかの6人のこと、
そして、
自分のことも、
そのためなら俺は戦おう。
例え相手がどんなに強くても…
俺は心の中でそんなことを思いつつ、
意識が黒く深いところに落ちていくのを感じてた。