孤独
初めての投稿です。
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昔からそうだった。
体育のペア、バスの席、給食、登下校など、
何をやるにしても一人だった。
毎度のように先生には、
「また、お前が余ったのか?」
と聞かれながら哀れみの目で見られ、
周りの大人は、
「いつも一人で帰っているけど友達は?」
と不安そう目をしながらに聞かれるのが当たり前だった。
高校生になった今でも変わっていない。
別に一人で寂しいと思ったことは無かったし、
先生や周りの大人からなんと言われても当時の俺は何も気にならなかったと思う。
この頃の俺は一人がすきなんだと思っていた。
一人だと誰にも邪魔されず好きなことが出来るし、
周りと合わせたり空気を読む必要が無い。
それに大抵のことは一人でできていた。
そのせいか今現在は学校で浮いた存在になっている。
おそらくいつも一人でいること以外に成績が常に1位とゆうこともあるのだろう。
(周りの視線が痛いな・・・)
俺は人の感情が読み取れる。
元々あったのか、
後から身についたのか、
そんなことは分からないが、
あまり良いものとは言えない物である。
なぜなら、
普通の人より周りの視線が痛く感じれるからである。
嫉妬、妬み、闘志、憧れ・・・
様々な感情を持った視線が体に刺さる。
「はぁ…」
溜息が出てしまう。
もし普通の人がこんな力があり、
俺と同じ立場であれば、
不登校になること間違いなしだと思う。
昔から一人でいる俺ですらこのザマである。
溜息はでるし、
疲労は溜まる。
注目されることを好んでするに奴らの気持ちは永遠にわからないかもしれない。
そんなことを考えていると一日が終わり、
下校の時間になっていた。
もちろん、
部活などには入っていない。
ただでさえ人より疲れるのにさらに疲れる部活などありえない。
そもそも一人が好きなのだから…
(そうだ!今日はあのゲームの二作目の発売日だったわ!今日はやることないし買いに行くか。)
足早に荷物をまとめた俺は駆け足で教室をあとにした。
廊下を通る時も視線は痛かった。
俺は急いで学校の敷地を出た。
別に急ぎじゃないが学校の敷地内にいたくなかった。
居心地がとても悪いからだ。
俺は本を読みながら、
ゲーム屋に向かった。
途中で自動販売機で飲み物を買おうと財布を取り出そうとした時、
財布を教室に置いてきたのをおもいだした。
(最悪だわ…学校戻りたくねーな。)
携帯で時間を見る。
(5時半か…今から学校に戻ると5時40分ぐらいか)
その時間帯だと部活動がまだやっている時間である。
取りに行くのはいいのだがそれを見られるのがあまり好ましくない。
しかしお金が無いと色々と困ってしまう。
(背に腹は代えられないか…)
俺は走って学校へ向かった。