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朝、目覚ましをしないで眠るに任せ起きたのは午前9時だった。まあ、どうでもいいと昨日の一連の事はと、精神的には安定しており、昨日の半糞漏らしみたいな自分はしっかり更新されていた。腹が減っており、コンビニで菓子パンやら調理パンやらを3つほど買い、歩きながら食い、公園のベンチでタバコに火を付けて、昨日の幻覚の深刻さについて考え、幻臭から始まり、幻視、かすかだが幻聴。全部揃ってしまった。心療内科なりに一度受診は必要ではあるが、自分は多量のアルコールを摂取していた毎日の遍歴はあるが、アルコールの日々にもアルコールを辞めてからの平の何も無い毎日の中で、妄想なりのものは全く無かった。精神的な部分は唯単に真っ当な現実を受け入れ、判断し選び、人生を運んで来た自負がある。自分は昨日の事を一過性の精神不調ととりあえず自己診断し、経過を見て、また幻覚なりが起き、生活に支障が現れる迄になってから診察を受けるで遅く無いと思った。病院の医師の勝手な見解から多量の向精神薬なりが処方されても、自分は飲まないと思う。なら、どっちみち、診察書だけを貰いに適当に眠れないなどと言って適当にしとこうと思った。
自宅に戻り、冷蔵庫のもう気が抜けただろうペットボトルのコーラを飲んだ、変な味がした。まさか幻味、俺の五感の内の四つは、イカレたのかと思い、塩を舐めた、甘い砂糖の様に甘い、あかんと思った。ならならとケチャップを舐めた。ケチャップの味だった。イチゴ味がしてしまいそうで怖かったが、ほっとし、もう一度コーラを口に含んでみた。うん、と思った。醤油の味の薄い味だった。しまった、朝島、攻撃開始か、何か視線を感じ、背筋が凍った、ドア横の自宅の磨りガラスに黒い影があり、少し開いた窓から人の眼が、ジッとこちらを見ている。いきなりドンッと窓を叩き、黒い影は、走り去って行った。幻覚では無い、朝島棐だ、自分の幻覚症状に苛まれている情報を入手し、俺を向精神薬漬けの人間としてしまおうという、即興的な攻撃、ヤバイ、朝島は自分が思うタイプの狂人では無い、冷や汗と焦り、朝島に対しての恐怖心はまとめきれないで取り乱れる精神を襲い、自分は朝島が覗いていた窓を急いで閉め、鍵をかけ、布団に潜り兎に角遮断し、と、クソ、やられた、掛け布団を最初に打ち捨てたのは、精神の休みを自分から奪う為だったのかと気付き、計画性、負けた。と思った。ぐったりと畳に座り込み、あかんくなってまいそうで、なんならな!俺は飾り皿を叩き割り、もう知らん、朝島が更に加速しようが、この不条理の全ての怒りを込め、飾り皿を叩き割ろうと思いたった、ははは、素手が良いかな、あはは〜、と朝島が聞いてる事を意識しながら、狂った感じを演出しながら、あはは、うんちしようかな〜〜飾り皿様に美しい飾り皿様に、あはは〜〜は〜〜、と屁をこいて、頭の中では1番自分が感触が良い破壊感を楽しめるものをと、室内を見渡した。あ、ドアを開け、廊下のコンクリのスラブに力の限りの限りで、叩き付け、破壊すると閃き、しかし、そんなんじゃ物足りない、焦らそう、焦らし、やはり辞めた振りからの超瞬発力で叩き割ろうと思った。
「飾り皿様、飾り皿様、あなたが1番壊されたい道具はなんでちゅか?」
腹話術で、
「セットハンマーれしゅ」
「家にはそんなもの無いよ、飾り皿様て阿保なの?」
腹話術で、
「うんちかけてーねーうんちいっぱいかけてー」
「うんちはしたくありません、飾り皿様て阿保なの?」
腹話術で、
「なら。小便でがまんしましゅ」
「了解。頭いいね〜飾り皿様〜」
ユニットバスだし多少は飛び散ろうがどうでもいい、と、事に入ろうと思ったら、
ヒィーーーーーーーッ、みたいな息を飲むみたいな悲痛な叫びを殺したみたいな声が聞こえて来た。ははは、朝島か、まだ近くつうかドア外にいるな、と思い、
「飾り皿様、小便はさぞ、気持ち良いでしょう、わたくし、うんこも進ぜよう思うけど、どうだい?」
腹話術で、
「そうしてくれるかい、君は神だな」
自分は大便の様子は無かったので、出来るだけ本格的に、唇に圧力を息でかけて、尻から漏れ出る、下痢風の音を再現した。ドアを叩く音がした。女の声で、やめて、お願い、と聞こえ、泣いているのが分かる、えっ!と思った。朝島は女?自分は仕舞うものを仕舞い、外に出た、黒の全身タイツが走って逃げて行く、走り方、背格好、くびれ、完璧女だった。しかもスタイルが良かったと自分は勝ちの余裕で眺めた。
ははは、飾り皿はこれは壊さずに、これは人質だ、俺は勝利を感じた。楽になり、相手は女か、あはは、しかもいい身体だ、あははと完全な勝利に、自分は久しぶりに今週は休み、ビアに、焼酎、何でもかんでも思い付くアルコールを酒屋で買物籠いっぱいに買い、スーパーで鰹の叩きを5人前程買い、ゆうゆうと、自宅に帰り、半紙に、
「俺に変な事したら、飾り皿様に糞をこき、廊下で叩き割るからな。じゃあな、ゆだめ嬢。」
とわざわざ筆でしたため、ドアに貼った。酒店に行く前に書店にて漢字辞典をちょい開かせて頂き、棐、ゆだめ、と引き、突き止めた。
泥酔し、飾り皿様が誘拐されるとも分からんので、敷布団下に飾り皿様を寝かせてその上で、シコタマに酔った自分は昏倒した。




