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「訪問者」  作者: 高橋 慶丞
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6.

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朝、昨晩炊いた米と味噌汁と目玉焼きの朝食を食べて、髭をそり背広に着替えネクタイをし、適当に頭髪を撫で付け、鞄を持ち、自宅から自転車で15分の自分の勤め先に向かう、汗をかかないようにゆっくりと、朝の楽しみのタバコを吸いながら、まあ毎日楽にやらさせて貰ってる。自分は書くことを仕事にしていた時分より現在の毎日が楽しくある。顧客、取引先との関係も始めの頃は分からない世界だったこともあり、どう在ればいいのか全く分からなかったが、結局、深刻になると何事も上手く回らず、楽な位のノリでやり過ごす事にしている。

おはようございます、ととりあえずデスクに座り、パソコンを体裁で開き、何かを確認して手帳に書き写す振りをし、行って来ますと、社外へ出た。社用車の白の軽自動車に乗り、暫く自社から離れた所あたりの赤信号で鞄からトランスミッターを取り出しアクセサリージャックにセットしそれを携帯のイヤホンジャックに刺し、音楽かけた。最近古い黒人ブルースにハマっていた。爆音にしたいが、車外に音漏れの無い細やかとこまでである。背広がタバコ臭くならないように車内では当たり前だが禁煙を守っている。しかし社用車には会社名などは記されて無くGPSも無搭載、わざと山中や田んぼ道を選び爆音にし、車内で音とともに絶叫し、たまに感涙し、健やかな毎日だと思う。昼飯は隠れ家的な店でランチのコース料理を食べたりしたりと、優雅で健やかな毎日である。独りカラオケなども良く楽しむ。鞄にはヌンチャクが隠しポケットの様な所に入れてあり、最近、人気の無い自分の秘密プレイスで青空の下、振り回す悪癖に憑かれている。遊びに出掛けてるようなものである。しかし、自己を解放し毎日澱みが皆無化したスッキリスマートな自分は好成績な部類にある。なら良いだろうと、中々に自社に対し悪びれの気持ちはあるが、このままの毎日とあるがままに任せている。

とりあえず、挨拶みたいなところまでの外回りの予定と今日は起伏しの無い一日にしたく、午前午後合わせて得意先を5、6件回れる?いや4件にし、大体の予想を張る所、先月に2件良い手応えを感じる新規のお客、今は狂的攻撃が始まったばかり、当てにするのはあかんが、まあ今は仕事より朝島の比重に傾くしか出来なく、体裁で3件、でいいか、予測不能である朝島だからと用心しあまり市内を大きく動きたく無い、狂人独特の緻密な罠にいつ掛けられるかは分からない。

とりあえず、まあほぼ今日は出来るだけ手の届くまでの中に自分を収め、社用車内で過ごすことにした。バウハァヴ〜〜と土に荒れたようなシンガーが心地よい。

1件目の得意先に自社の製品案内カタログみたいな、ちょっと軽めの正規版では無い案内みたいなものを簡単に閉じたものを挨拶とちょっとした説明をして、適当な頃合いで御礼して、また社用車に戻る、戻ると、まあ大丈夫ぽいな、移動中もミラー等で着けられて無いことは間違い無く、まあもうちょっと楽に居るよう心掛けて良いと思った。昼はコンビニにして、どっかの外れの公園横あたりで音楽鑑賞までにする事にした。午後も2件、1件目と同じことをして、んで今日は業務は終わせて貰うことにした。

突然、社用携帯が鳴る、何か必ずの大切な用件でしか鳴ることは無いので、正直狭い範囲内の行動圏内にいたい自分は、うーん、となりしかし出ずにはいられず、はい、花多です。と出た。したら、女性社員が、

「貴方なんか、大嫌いよ、死んで詫びろこらぁ、なあ、こらぁわかるか能無しのらっきょの分際でさぁ、なあ、らっきょの頭で、らきょうは思考出来るのか、らきょうなりに一生考えてろ、、な、、ッッお疲れ様ですぅ〜、」と切れた。直ぐに分かった、最近ちょい社内ラヴめいてきた多分、間違い無い、声は怒りでか震えていて、自分も面食らってる耳だったが、自分はそろそろ飯でも誘うかと思っていた女性社員だろ、思う。はぁーーーん、となった。多分、先々週の土曜、俺はキッチンとして商う洒落た構えの店で、何故かモテた。モテに任し、店にて飲食する女性等の電話番号なりを沢山入手が可能となり奇跡の夜を過ごした。そろそろ帰りますかの御在宅でとなったが良い心地の酔い心地の温かに砕けた集まりも訪れ、調子付いた自分は訳もなく参入し盛り上がり、その時の1件が新規で固く張らせて頂いている新規のお客様様方々一同でありました。何かしら、話しが自社内に漏流したのだろ、思った。俺は違うさな、酔った晩など、そんな非現実的なミラクルは、そんなもの次の朝には永久脱毛さな、と、10年振りの恋、中々無い自分のプラトニックが清く響いた故に、痛イワナ、痛イワナ、堪えた涙が鼻の奥でツンと来て、夏が終った。ノートに書いていた大半はその女性社員に対しての、あるがままの純真だった。からによ、らきょうは結局、泣いた。


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