表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/8

第7回 あ、これあと2回じゃ終わらんかも…。

いやあ、凄い人出。

境内のどこもかしこも人、人、人。

鳥居をくぐってすぐにえらいこと行列しているので並んでみたら、そっちは何やら小さな祠にお参りをする行列だった。


入ってみると中は流石に広くて、動けないほどの混雑は無かった。

手を洗って口を漱いで、いよいよ本殿へ。


御御籤&御守り売り場と本殿と、この辺りは太く長い行列が出来上がって、じわじわと巨大な芋虫のような動きを見せていた。これは長くなるなあ…と思っていると、警備員の石倉三郎に似たおっさんが

「横っちょからでも“大丈夫です!”」

と、行列の横からみんなを誘導してお賽銭を投げさせてくれている。


コレハ!というタイミングで3人もお参りをする。

全国の神社で【担当者不在】となる神無月、出雲大社だけは【担当者取り込み中】なわけだが、果たして聞き入れてくれただろうか。


お参りを済ませた後は、御御籤と御守りを買うために行列に。

今度のもふっとくて長い。

3人散り散りに並んで、じわじわと進むをの待つ。


その時、佐野の後ろに女性二人の声と甘いかほりが…。

何気なくそれとなくよどみなく振り返ると、そこには巨乳美女が鞄で胸を/しながら行列が進むのを待っていた。私の願いは聞き入れられ…たわけじゃない。断じてない。

しかもこの美女、コッテコテの広島弁である。多分お酒を出すお店で働いているのだろう、いろんな人(従業員や常連客など)にも御守りを買うと張り切っていた。


思わずちょっと後ろに下がって肘なんぞを…と思うが、無情にも行列はそれなりの速度でじりじりと進んでしまい、やがて広島弁美女二名は左へとずれていってしまった。


御守りとおみくじを何とか買い終わり、初穂料の意味と読み方を漸く知り、3人で通りかかった人と記念撮影をしたりしてもらったり。


出雲大社を出て、再びテクテク歩く。何でもない住宅街の、何でもない生活の中を、愛知県くんだりからやってきた馬鹿3人が歩いている。そんな非日常感が佐野さんはたまらなく好きで、意味もなく遠出をしたくなるのだろうなー。

もう二度と来ないだろうこの時の景色は、今これを書き直している2016年現在でも断片的にだけど、覚えている。

朝倉「なあ、帰りは電車でも良かったんじゃねーの?」

お、そうだな。


車までたどり着き、そこでまた記念写真。

時刻は15時40分。いよいよ豊橋に向けて出発…!


の、前に。

背広で歩いて着替えのない佐野が「Tシャツが欲しい」と言い出した。

ジャージのズボンは持っているので、シャツの着替えが欲しくって。

佐野君、島根県で生涯初の しまむら でびう。


店内は女性、それも可愛いお姉ちゃんから奥様までより取り見取り。

品ぞろえが良く安く、品質もそれなり。

なるほど女性が喜ぶお店と言うわけだ。


一方で男性用の大きめサイズは…この、なんというか

【この世の終わり】

みたいな壊滅的センスのオベベばかり。

これ着て帰るぐらいなら着替えなくったっていいや、と本気で佐野が決心しかかった時、朝倉君が良さげなシャツを見つけてくれた。


この時買ったミチコロンドンのシャツは今でも風呂上りに着るのにちょうどよく、本当に重宝しています。


さて、今度こそ帰りに入ろう。

時刻は17時半を回っている…しまむらを見つけるまでに市内をウロウロしていたのも相まって、結構時間を食ってしまった。


さあ晩飯だ!!!


…えっ、早く帰るんじゃないのかって?

こっちは朝の牛丼以外何も食べておらず、腹ペコなのである。

結局出雲そばを食べるのを諦め、何か良さげなお店が無いか探しながら走る。

全国チェーン店のお店はたくさんあるけど、ここじゃなきゃ食べられないようなものって中々ない。


国道9号線をちんたら進みながら探した結果…。

地図に店名が乗って居た しーじゃっく という回転すし店に入りました。


ここは昔ながらの、店内を大きなコンベアがぐるっと回るタイプで、値段もそこそこ安い。

ローカルFCのうちの一つらしく、地域密着でやっているようだ。

店内は騒がしく、子供がはしゃぎ、いかにもバイトの地元のあんちゃん!ってな人がテキパキ接客してくれる。

ちなみにこの日、佐野君は15皿しか食べず、初めて朝倉・平松両氏より量を食べなかった。それよりもこの時、すでに佐野君はちょっと眠かった。

果たして帰りも起きてられるだろうか…。一抹の懸念を胸に、3人は寿司屋を出た。


帰ろう、今度こそ豊橋へ。


最終回に続く。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ