エピローグ
僕は手帳にかかれた日記のような物を読み終えた。
これはいったい何だろう。
僕の手帳に書かれているし、筆跡も僕のに良く似ている。しかし僕つまり諌山信一郎は異世界になど行ってはいないし、こんな文章を書いた記憶も無い。
確かに昨日まで山に行ってたし、遭難しそうにもなった。しかし少し眠ったら多少元気になったし、ひねった足もそんなに痛くなかったのでなんとか帰ってこれた。これが昨日の夜のことだ。
だから僕が異世界に行ったなんてことは、現実には起こらなかった。とするとこの手帳に書かれているものは何だろう。
可能性としては、
1.昨日遭難している最中に自分で書いたけど覚えていない。
2.だいぶ前に書いたけど忘れていた。
のどちらかがありそうなパターン。
ありそうも無いけど書かれてることが本当だとしたら、
3.僕は異世界に行ったけど何らかの理由で戻ってきて記憶は消去された。
4.異世界に行ったのは僕のスワンプマンつまりコピーで、手帳だけが戻ってきた。
なんてのも考えられる。まあ実際にはありえないけど。
実際にはありえないということなら、
5.異世界に行ったのが本物の僕で、こっちにいる僕がスワンプマン。
なんてのも考えることだけは可能だ。
空想ついでに異世界での生活というのもちょっと考えてみる。キャンプとかは好きなので、多少は文明の送れた世界で水洗トイレとかが無くても別に平気だ。
しかしテレビやパソコンもなく、本やマンガもないのだとすると、だいぶ生活はシンプルでつまらないものになりそう。
それにシンプルな生活でも生きていくには何かをして働く必要はあるはずだ。TVマンガの主人公が何度も命がけで世界を救っているのに、奥さんには仕事をしないことを責められるなんてのは子供なら笑って見られるのだろうけど大人の目からすると少し複雑だ。どんな場合でも普段の生活は続いていくし、その為には働く必要がある。
だから異世界に行っても何かと大変だろう。こっちの世界でも新たな生活がしたければ、引っ越したり転職したり、起業するとか海外に行くとか新しいチャレンジが出来ないわけではない。しかしそうしないのはやりたいと思わないからで、現状維持でいいかなとなってしまう。
だからもし異世界に行くかこの世界に残るかという2択があったとしたら、残る方を選ぶのかなあ。




