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つきが世界を照らすまで  作者: kiri
早春、梅に雀の事
71/72

伍 まずはご連絡まで

 春草遺墨(いぼく)展覧会、追悼(ついとう)展覧会が行われます。

 会期は明治四十五年四月二日から六日まで、東京美術学校日本画科教室及び講堂です。


 作品二百九十六点は、すべて撮影し画集として収録していただけるそうです。

 また、追悼展覧会は遺族救助のための寄贈画として制作展示くださるとのことでした。


 『五柳(ごりゅう)先生』 横山大観様

 『鵜』    下村観山様

 『夏秋山水』 寺崎廣業様

 『藤に燕』  川合(かわい)玉堂(ぎょくどう)

 『孔雀に鴉』 木村武山様


 これらはすべて六曲一双の金屏風だそうです。他、大家(たいか)の皆様二十名余りの作品が出品されるとのこと。



 追悼展覧会の作品の寄贈については、事務局の斎藤隆三様から三越様と交渉されたと伺いました。

 尚、その金額陸阡(ろくせん)円は全額私共にお手渡し下されるとのことで、感謝申し上げるしか(すべ)を存じません。

 本当にありがたいお申し出です。


 かような次第ですので、子ども達の進学の心配はせずともよさそうです。

 義兄上(あにうえ)様にも、いつもお心にかけていただいており感謝申し上げます。

 まずはご連絡まで。



               菱田千代


  菱田為吉様

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