エピローグ
聖香:「いえそんな……私ってば助けられてばかりで……。いや、今はそれよりも……!」
聖香:慌てて前岡さんの様子を確認します
香が振り返ると、昏く淀んだ瞳で聖香を睨む美穂の姿がありました。
十字架を握りしめた手が強く握りしめすぎて皮膚が裂け、血が流れています
聖香:光で傷を癒やしながら、その手を上から握ろうとします
美穂は差し出した手を強く払うと、憎悪を込めた瞳で聖香を睨む。
聖香:「ごめんね……お節介だったかな」
聖香:「でもこれだけは覚えていて。私はあなたを今でも、ずっと信じている。……ううん、私だけじゃない。あなたのお父さんも、あなたを大切に思っていた」
聖香:手帳を取り出して渡します
渡されて手帳を美穂は放り捨てる。
美穂:「許さない」
美穂:「ボクの大切な匣神様を滅ぼす原因を作った貴方を許さない」
美穂:「教団も壊滅してしまったようだけど、絶対に、絶対に貴方に復讐する」
美穂:「覚えておきなさい」
憎悪に塗れた目で聖香を睨んだ後、彼女は去っていった。
匣神がすべてであった彼女が、聖香を許すことはないだろう
しかし、世界は救われ、彼女は生きている。
たとえ憎まれたとしても、彼女が生きていればそれでいいと聖香は思った。
----ED:たとえ憎まれても ----