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4話

みとりの実家

「聖奈ちゃん…」

「どうしたんですか?」

「聖奈ちゃんは実態を返して欲しいと思ってる?」

「思ってません!」

「二度と戻れなくなるんだよ?」

「構いません!みとりちゃんがいなかったら私、死んでましたから!」

「聖奈ちゃん…」

「後母親なら私のことなんか考えずみとりちゃんの事だけ考えてください!私の事なんか考えてたらみとりちゃんが助けられなくなっちゃいますよ!」

「でもそうすると聖奈ちゃんが…」

「だから!私の事は考えちゃダメ!みとりちゃんは私がトラックで轢かれそうになった所を助けたから植物状態になったんですよ!娘に助けられたんだから次はお前が身を粉にして娘を助けろくらい思わないとダメです」

「聖奈ちゃん…ありがとう!少し安心した!でも娘に助けられたんだから聖奈ちゃんが身を粉にして助けろって思うのは無理かな?」

「むー!」

「でも、聖奈ちゃん、お願いできる?」

「はい!」

聖奈の家

「…」

私はどうするべきなのだろうか?聖奈のお母さんが真実を知れば…考えていても無駄ね

「ごめんください!」

「はーい!ってみとりちゃん?聖奈は?」

「あなたに話したい事があるんです。いいですか?」

「う、うん。いいけどどうしたの?」

「それは…」

「それより中に入りましょ!」

「はい」

数分後

「話したいことって何?」

「聖奈のことについてです」

「ん?」

「実は…」

数分後

「理解、できましたか?」

「え?!」

「このまま聖奈が私に実体を貸し続ければ聖奈は二度と戻れなくなるんです!」

「うそ…!」

「殺すなら今しかありません。聖奈は今は私の実家にいます。これを逃したらもうチャンスはありませんよ!」

「…みとりちゃんはどうして欲しいの?」

「死ぬのは嫌ですよ。生きるように聖奈に言われたのでね。でも、もし死ぬなら自殺じゃなくて他殺がいいです。他殺であれば自殺よりは聖奈の心の負担が減りますから」

「そうね…みとりちゃん」

「この目、やる気ですね」

「ええ。でもみとりちゃん、あなたが逃げても私は恨まないよ」

「安心してください。逃げませんから」

「最後に言い残すことはある?」

「聖奈に自分が殺したと言ったら自殺しちゃうかもなので誰かに殺されたということにしてください。自殺の可能性を減らせます」

「分かったわ。じゃあ覚悟しなさい!」

「覚悟するのはお母さんだよ!」

「そうねってえ?!」

「聖奈?!」

「母さんにみとりちゃん、随分楽しそうな事してるねぇ」

「どうして…」

「いや、これでも私幽霊だよ?」

「理由になってないわよ」

「それよりみとりちゃん、言いたいこと、分かるよね?」

「…!」

「母さんもみとりちゃんに手を出そうとしてたよね?」

「それは…」

「みとりちゃん、言い訳くらいは聞いてあげるよ?」

「いつから見てたの?」

「みどりちゃんが家の前に着いた時から。言いたいことはこれだけ?」

「…聖奈は怖くないの?」

「なにが?」

「自分が人間でなくなってしまうのが」

「…はぁ、これ以上親を悲しませるなぁ!」

「え?!」

「人間じゃなくなってしまうのが怖い?大切な人が消えてしまう方がずっと苦して怖いに決まってるじゃん!」

「…!」

「みとりちゃんは私が消えたら嫌じゃないの?!私が自殺するのが嫌だから誰かに殺される事で私が自殺する可能性を減らそうとしたんじゃないの?!」

「それは…」

「みとりちゃんが死んだら大切な人を失う苦しみを私だけじゃなくてお母さんにもさせてしまうんだよ!」

「…」

「今のうちに…」

「お、か、あ、さ、ん?」

「ひぇー!」

私のせいだ!責任を取らないと!

「聖奈!お母さんは責めないで!元はと言えば私が遊道したから!」

「…母さん」

「聖奈…」

「大好きだよ」

「え?!」

「今まで私を育ててくれてありがとう。お父さんにも感謝してる。家族だもん。大切にするのは当然だよね」

「せ、い、な…」

「説教は終わり!みとりちゃん!帰るよ!大切な親が待ってるから!」

「え、あ、うん!」

帰り道

き、きまずいわ…

「聖奈」

「なに?」

「あの、悪かったわね」

「ほんとだよ!大切な人の死ほど辛いことはないんだからね!」

「反省したわ」

「ほんとだよ!」

「急ぎましょ。私はできる限りの親孝行をするわ」

夢の世界

「ふふ!もう少しで物語は終わるわね!」

???「見つけましたよ!みとり!」

「お!クローバーちゃん!いたのですね!」

???「この世界のみとりはどうですか?」

「私の思い通りに進んでますよ」

???「いっその事みとりの親を殺せばいいんじゃないですか?その方が手っ取り早いですし」

「さすがにそんな事はしませんよ。リスクやばいですし」

???「臆病ですね」

「それよりクローバー、あなたルシアを助けられそうですか?」

???「全然。まだ時間かかかりそうです。天使が悪魔を蘇生させるなんて無理なのかなぁ」

みとりの実家

「はぁ!疲れたよ!」

「お疲れ様」

「お疲れ様じゃないよ!みとりちゃんのせいだからね!」

「悪かったわ。でも疲れたわね」

「そろそろ寝よっか!」

「そうね」

みとりの部屋

「そろそろ電気消すわね」

「うん!」

「おやすみ」

「おやすみ!」

みとりの夢の中

ここは…

「あれ?瑞葉?」

瑞葉と異世界人はどこにいったのかしら?

「瑞葉!どこにいるの!…居ないわね。う、光が!」

数分後

ここは…

「みーとりちゃん!」

「聖奈」

過去ね

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