ありきたりな貴族の娘と事情
ハーレムになりそうな予感()
いちおうテストは昨日終わりました
また読んでいただけると幸いです
「ちょっとクロ大丈夫!?
シル!回復してあげて!」
「分かりました!ヒール!」
「おぉすごい回復魔法ってこんな感じなんだ
別に怪我はそこまで大したこと無かったよ」
「それならいいのだけどクロはちょっと調子に乗りすぎよ!見ててヒヤヒヤしたわ!」
「ちょうどクロ様が盗賊と戦っている間別の方角から魔物の群れが近づいてきていたので援護に行けませんでしたすみません」
「いやまぁそれは別にいいんだけど
ゲートはもう閉じられたの?」
「もちろん
クロとシルが頑張ってくれたお陰でゲートに誰も侵入させることなく閉めることができたわ
ありがとう!!」
「そうかそれは良かった」
「それでクロ!これからどこに行くの?」
「それなんだがとりあえずさっき盗賊達がやってきた方向に行こうと思う
こっちに向かってきてる途中気になることを話していたしあの盗賊達のボスのラリクマってやつも自分からアジトの在処を吐いてたしな
まぁまさか俺に負けると思っていなかったから話しただけだろうけどね」
「そうなのね
じゃあその盗賊達のアジトに向かいましょ」
「あぁ」
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クロたち3人はラリクマが言っていた方向に向かって歩き数分したらラリクマの言っていた通り廃教会があった
中からは人の気配はせずあそこに来ていた盗賊達で全員のようだった
それだけゲートから感じたものがでかかったつてことなのだろう
そんなことを思いながら廃教会の中に入る
中は盗賊達が暮らしていたからかそこまで汚くはない
ただかなりの広さだったので3人で手分けして中を探索することにした
「いちおう金になりそうな物は回収しておいてくれ
これから人間の街にでも行くことになったら金が必要になるだろうしな」
「クロって結構ちゃんと考えて行動してるのね」
「当たり前だろ?何度自分で異世界転移を想定した妄想したと思ってるんだ」
「そんなことしてた前の世界のあなたもかなり暇だったんじゃないかしら」
「あっこっちに地下に続く階段がある
俺は地下を見てくるよ
ラリクマが自分で盗賊の頭って言ってたから隠れてるやつがいたとしてもあいつより強いやつなんていないだろうし」
「都合の悪いとこだけスルーしないでよ!」
「なんのことだか〜」
クロが地下へと続く階段を降りていくと牢獄がいくつもあった
拷問部屋のような物が置いてある部屋までありかくてここで行われていたであろう事を想像して哀れんだ
適当に奥の方まで歩いていくとある牢屋の中に1人の少女がいた
あぁ見つけた多分この子が奴隷にするとか言われていた女の子だ
クロはできるだけ優しい口調で声をかける
「ねぇ君」
女の子は顔を上げクロの顔を覗いた
かなりの美少女でシルさんほどではないが出るとこは出ていて女の子らしい体つきだ
服はボロボロで少し目のやりどころに困る
盗賊達は全部片付けたしもう戻ってこない
俺が助けてあげなきゃこの子も多分発見される前に死んじゃうだろうし助けてあげよう
「あなたは...盗賊の方ではなさそうですね」
「それが伝われば充分だ
ここの鍵ってどこにあるの?」
「あそこに掛けてある鍵の中のどれかです」
「おっけー今出してあげるね」
「あ...ありがとうございます」
そう言って掛けられているたくさんの鍵を次々試し少女を解放する
「あの...助けていただいてありがとうございます
その...覚悟は出来ていますのでどうぞ私を奴隷にしてください」
「は?」
「え?」
「「・・・・・・・・・」」
「なんで俺が君を奴隷にしないといけないの?」
「わざわざ盗賊達から私を助けた見返りとして...その体を求められるものだと...」
「はぁ〜」
大きくため息をつく
「確かに君は美人だけど俺に嫌がる子を無理やり犯すような趣味はないよ
とりあえずどこか人のいるところまでは連れてってあげるから着いたら自由に暮らしていいよ」
「いえ...その私にはもういる場所はないので」
「どうして?」
「私の家はいわゆる貴族です
しかし領地運営はあまり上手くいっていませんでした
私の父は大量の借金を抱えていてお金を得るために見てくれのいい私を売りに出したのです
その途中盗賊に襲われて気がついたらこの檻の中でした
どの道奴隷にされていたのでしょうがとりあえずそんな事情があって私に帰るところはありません」
「ふーんなら俺と一緒に付いてきな
俺もこの世界来たばっかであんまりよく分かってないし行くところがないならまぁ最低限は養ってやるよ」
「そんな...それこそ私を奴隷にするべきです」
「あーめんどくさいなぁ俺に嫌がる人を犯す趣味もなければ君みたいな子を見殺しにする趣味もないの!黙って養われとけ
ここに君を残してどっか行っても君多分死んじゃうでしょ俺がしたいからするの」
「は...はい...で、では!!あなたの身の回りの世話をさせてください!雑用などなんでもこなします!」
「まぁ君も多少は何かしないと気が済まないだろうしそれくらいは頼むかもね
ところで君の名前は?あ、俺の名前はクロね」
「私はエリーです
アトラルカ家の3女でした」
「それじゃとりあえずここを出よう
ここジメジメしてて嫌いなんだよね
ちゃんと歩けそう?」
「少しフラフラします...すみません
先に外に行っていてください」
「いいから肩貸せって」
クロは強引にエリーの肩を持ち支えてやる
「あ...ありがとうございますクロ様」
「あんまり敬語とかで話しかけられるの好きじゃないしもう少し砕けた喋り方できない?」
「助けていただいた恩人にそのような口はきけません」
「まぁ今はいいけどそのうち普通の口調で話してね」
「努力します...
ところでここの盗賊達はどうしたのですか?
数時前突然すごい魔力を感じてしばらくしたら全員でどこかに行ってしまわれたのですが」
「あぁあいつらは俺が倒したよ
ラリクマってやつ以外全然大したこと無かったし」
「倒したのですか!?クロ様一人で!?」
「え、あ、うんそうだけど」
「クロ様ラリクマ盗賊団はAランク以上の冒険者対象の依頼です しかもそれはあくまでパーティでの話
1人で討伐するとなるとAAランク以上の実力は確実にあります」
「AランクとかAAランクがどのくらいか分からないけどラリクマ以外は大したこと無かったんだよ」
「そ...そうですか
それだけの強さがあって善意で私を助けて見返りに何も求めないなんて...すごい優しいのですね」
「え?俺が優しい?ないない俺は俺の為にやってるだけだから
今回のもエリーを見捨てたら俺が後味良くないなって思って助けに来ただけだしそのついでにこいつらが持ってる金品を回収して売りさばこうとしてたんだよ」
「そうだとしても私はクロ様がとても心優しい人なんだと思っていますね」
「そうかよ」
クロは少し恥ずかしくなって顔を背けた
クロはエリーを連れて来た道を戻り廃教会に戻ってきた
エリーを見てミリティが尋ねてくる
「その子どうしたの?」
「下で牢獄に入れられてたから助けた」
「え?妖精?」
「そうよ!!私は妖精魔王ミリティよ!!」
「ちょっと話がややこしくなるからそういうのは後にしてくれめんどくさい」
「なによ!!」
シルさんも呼びお互い自己紹介を軽くして事情も話すと二人共エリーを連れていくことには賛成してくれた
次回Another Sideです
今回のと次回のは少し文字数少ないですが許してください
同じ話にぶち込むのは違う気がしたのです
作者の直感です
まったく関係ないですが明日あるゲームが発売するんですよ(もちろん予約済み)
それのせいで更新ペースはあまり期待できないかもしれません
更新ペース上がらなくて申し訳ない
次話はとりあえず3日後です