第13話 はぁはぁ……はぁはぁ……。
どんな世界でもひとりはいるーー、べつに珍しいことではない。
本人からしてみれば、他人のほうがおかしいのだ。
異性に興味を覚えるなど、そんなのただ気持ち悪いしかなかった。
思春期を迎える前に気づいた。
「ねぇ、もっとしてよ」 「ウン♪」
男の子同士で口づけを交わす。
女の子同士でも、おかしくはないだろう。
プーンはそれが当たり前だと思っていた。
両親に気付かれるまでは……。
裕福な家庭だった。
年末年始になれば親戚一同が集う。
ことあるごとに、やれ、めでたやと。
まるで国をあげるように祝う。
プーンはそんな華麗な一族の1男として大切に育てられていた。
「お前…………なんてことをしてくれたんだ!!」
「本当に……どうしてなの……」
「じつに相応しくありません」
「有難いことに、次男坊もおりますし」
暖かった家庭から捨てられた。
命を奪われなかっただけ、まだマシだった。
白と黒で美しかった毛並みが茶色に染まる。
スラム街のそのまた隅っこのゴミ箱がやがて我が家となってゆく。
ただ1日を暮らしてゆくーー、ゴミを漁る日々が続いてゆく。
「ぐわっぐわっ、そこは俺っちの領域だ!」
はじめて出逢った。
経緯はすこし違うが、親近感を覚えた。
「アタシ、プーンっていうの」
「俺っち、ダナルディ」
これも何かの縁だ。
プーンは自分が生き延びるために近づいた。
色々聞いてゆくうちに彼とは違うと気づく。
ゲイとナルシストは相容れないとはいうが、なかなかどうして。
「なかなかカオスね♪」
「ぐわっぐわっ、お前こそな!」
水面に映った自分の姿に愛してしまったという、じつに残念なアヒルのダナルディ。
プーンはまだ自分はマシだと思ったのであった。
互いに欠点を埋め、Take advantage of。
つまり、長所を生かす。
いつしか相棒となりーー、やがてスラム街で名が知られるようになった。
「あいつら、やべえよな!」
「たしか……✕✕だったっけ?」
「そう、それそれ!!」
まだ一躍有名になる前。
うだつの上がらないゴロツキの話を耳にしていた。
こんな奴らより、今すぐ仲間にするしかないと。
「良いこと……聞いちゃった、ハハッ☆」
人材不足を何とかしたかったミッギーにとっては、即採用すべき案件だった。
そう、はじめは三人だけだった。
それでも僅か数年で裏社会のトップとして君臨していたのはやはりーー、宇宙人による恩恵がじつに大きかったのであった。
(U´・ェ・) (U´・ェ・) (U´・ェ・)
「うーん、うーん、うーん…………」
「どうしたんですか!?」
まるで悪夢を見ている。
和凛はただ心配していた。手拭いが足りない。
額に滲む、汗をひっきりなしに拭っている。
苦しむトオルに甲斐甲斐しく。
もう、何枚も無駄にしていった。
「はぁはぁ……はぁはぁ……」
本人しか分からない。
トオルはまだ、悪夢のなかにいる。
登場人物を解説するというのが面倒臭くて仕方がなかった。
あんまり関係ないような(?)
それでいて脱線してはおりません。
(^_^;)




