第6話 なんだってーーー!?
短めです。
「な……なんだってーーーー!?」
そう叫びたかったーー、だが人数が足りない。
あれは三人以上あってこそ活きる技だ。
グッと我慢した。
それはまさしく苦虫を噛みしめるように。
ただ味は知らないし、実質、誰も口にしたくもないだろう。
長いこと湾岸署で勤務していた。
こちら側でも慣れていたーーつもりだった。
トオルは初めて目にする。
宇宙人という未知なる存在を。
「異世界ーー、パねぇ」
みんなの感想を代表して呟く。
「あ……あ…………ん“っん“っ」
もしかしなくともそれはボイトレだった。
ずいぶん長い間、誰とも会話していない。
当然だろうーー、厳重に閉じ籠られていたのだ。
疑問は多々ある。
まず第一に、彼らは果たして食事を必要としているのか?
これは後日談で明らかとなった。
じつは何も必要としないらしい。
強いて言えば、本人に気付かれないように生体エネルギーを奪うことで成り立っているとのこと。
この異世界においても、その道のエキスパートが挙ってもいまだ解明されてはいなかったのである。
「しゃ……しゃ……Java」
まだ続いていたボイトレは慣れつつあった。
やがて、完成させる。
「シャバの空気は……美味ぇなぁ」
牢獄から解き放たれたのは物凄く幸せだったのだろう。
ただそれはまるでーー、中堅の極道の出戻りのように思える。
「さてーー、じゃあ行きましょう。トオルさま、王様。 しっかり繋いでくださいネ♪」
「…………はい?」
下手くそではない。
狙ったように、さまざまな景色が飛び込んでくる。
テレポートによる風景が次々に。
それは大熊猫による、彼のスキルによる余波でしかなかった。
(U´・ェ・) (^ω^U) (・ェ・`U)
「うぼろろろろろろろ」
美しく、虹色に光輝く。
1日分を吐き出した。
食べたもの全てを。
「うわ、酸っぺぇ」
正直な感想だった。
トオルの胃袋はいま空っぽになっている。
まるでお腹を庇うように丸まり、ため息を溢している。
それを気にしないーー、続きだ。
「おう、元気しとったか~?」
「あら、王様。おかえりなさい……ハハッ☆」
「お? うまいこと行ったか」
「うわなに? このロボット??」
「まぁ、いろいろありましてね~。ハハッ☆」
いったいどこから回収すれは良いのだろうか。
すべて吐き出してしまった彼だからこそ分かる。
自分ひとりでは解決できないことは。
「まずはーー」
人質に取られている和凛を救い出す。
そこからだった。
ーーー依頼人?
そんなのは知らない。
ネタは濃いです(内容は薄い




