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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

Happy

作者: K2

登場人物は、東 光来[あずまみつき]・沖田 夕[おきたゆう]・矢吹 恭二[やぶききょうじ]・七瀬 あき[ななせあき]・城戸 時[きどとき]・希楽 空史[きらそうじ]です。第7段なので、これまでの作品を読まれた方が関係など分かりやすいと思います。

「沖田さん‥‥」

俺の上にまたがり、団服のボタンを外していく。

「沖田さん!」

名前を呼ぶと同時に沖田さんのミゾに蹴りをいれる。

ボタンを外す手が止まり、ミゾを押さえる。

「1回目で止めないからですよ」

外されたボタンをしめながらそう言って、沖田さんの部屋を出ていく。

パタン と小さな音をたててドアが閉まる。

これは、俺の気持ち

まぁ 鈍感なあの人は、気付かないだろうけど‥‥

それにしても、

「なんで すぐ 盛るかな〜」



−夜−

「団長ぉ 入りますよ」

「おお」

「これ 今日の報告書です」

「例のヤツか で どうだった潜入捜査は」

「それが ほぼ間違いなくて、そろそろ片付けといた方がいいと‥‥」

「そうか、ご苦労だった」

「それじゃあ失礼しま

「矢吹」

「何ですか?」

「光来のこと何だが」

光来隊長?

「アイツ 俺のこと、なんか言ってなかったか?」

「‥‥言っていいんですか?」

言っていいんですかってなんだ?

「言え」

「毎日、毎日、盛ってウザイとか キスするたんび押し倒してキモいとか いろいろ‥‥‥」

「そっ‥‥そうか、もういいぞ」

あれ?かなりのダメージ?

「失礼しました」



「沖田さん」

「どうした 光来」

「今日この部屋で寝ていいですか?」

そう言いながら俺の部屋に入って来る。

「かまわねーが」

「あぁ 俺 こっちのソファで寝るんで、沖田さんは、自分の布団で寝てください」

イラッ

「何だよ・・・」

「え?」

「スキな奴 めのまえにしたらヤりたくなるだろ!それとも、何だ お前は、俺の事どーでもいいのか‥‥?」

沖田さ‥‥なんで、そんな顔‥‥‥

「どうでもいい訳ないじゃないですか」

「じゃあ なんで・・もういい お前は、ココで寝てろ」

タバコとケータイを持って出ていく。

「おきっ‥‥」


別にイヤなわけじゃない だけど、なぜか拒んでしまう。



−光来−

結局眠れなかった

俺は、ふとカレンダーを見る。

あ・・・今日って・・・・

「沖田さんの誕生日」



「今年 何個貰えますかねぇ?」

俺が部屋を出た後 沖田さんは、帰って来た。

普段なら、その時点でケンカは終わっているのに・・・

「光来隊長?」

矢吹に呼ばれ我にかえる。

「なに?」

「いや 何かあったんですか?俺に出来る事ならしますけど‥‥‥」

「何もねーよ 大丈夫」

ニコッと笑ったけど、自分でもわかる

どんなに説得力のない顔をしているか

「光来ぃ 勝負しような」

突然 後ろからぶつかってくる七瀬。

「はぁ?何を」

「お前 しらねーの?今年から江戸でも バレンタインデーとかいうのがあるんだよ」

「バレン‥‥あー女がスキな男にチョコ渡すやつ」

「あの‥‥これ」

っ!!

「え‥‥俺に?」

目の前には、矢吹と矢吹にチョコを渡す女の子。

横にいる七瀬からは・・・殺気!?

「ありがとう」

ニコッと矢吹が微笑むと女の子は、頬を赤くして去っていく

「殺る‥‥」

すでに、腰の刀に手をかけている七瀬。

「は?殺るって矢吹を?」

「あのアマ 俺の恭二に‥‥」

「あ〜 今 団服着てるからやめとけ」

「くそっ 恭二!!」「はい?」

「お前 チョコ貰うの禁止」

「ヤですよ」

「ヤじゃないぃぃっ禁止っ隊長命令!」

バレンタインか・・

それじゃあ 沖田さんも・・・・

俺は、走り出した。

イヤな事ばかり頭に浮かぶ

早く・・・早く 確かめたい。



−矢吹−

さっきから光来隊長の様子がおかしい

団長と何かあったのだろうか・・・

大丈夫と笑ったけど・・・

突然 走り出す

俺には、何も出来ない だけど、

どうか光来隊長に

Happy valentine.



−光来−

沖田さん・・・

どこにいるかなんて知らない

ただ、走って捜す。

確かめたいよりも

逢いたい・・・・


角を曲がり、止まる。

視界に入るのは‥‥

「沖田さんと‥‥‥誰?」

沖田さんの横には、見知らぬ女

見てすぐわかる 沖田さんに好意を寄せている。

息を整えて近付く

「おきっ‥‥

近付く足が自然と止まる。

ぼやけてくる視界

零れ落ちる涙

夢であってほしいと思う視線の先の光景は、唇を重ねる女と沖田さん。

沖田さんの視線が俺の方に向けられ、

驚いたように重ねた唇を離す。

「光来‥‥」

俺は、また走り出す。

捜すんじゃなかった

止まることのない涙

俺は、こんなにも沖田さんのことを・・・・



−矢吹−

みんな 仕事も終わり屯所に帰っていく。

「七瀬隊長 光来隊長見てませんか?」

「見てねーけど‥‥アイツまだ帰ってねーのか?」

「はい」

光来隊長が走り出して ずいぶん時間も経っている。

「もう外くれぇのに‥‥俺 捜して来る」「お願いします 俺は、屯所内捜してみます」

「おう」

何処 行ったんだろう・・・・

胸騒ぎがする。

「あっ 時」

「ん?どうした?」

「光来隊長 見てない?」

「光来くん?さぁ‥‥いないの?」

「うん‥‥」

「危なくない?俺も捜すよ」

「ごめん、ありがとう」

「いいって、俺 庭の方 捜して来る」

「お願いな」

俺も走り出す。


団長室・・・


「団長!!」



−七瀬−

何処 行ったんだ・・・ケータイ・・・

俺は、すぐにケータイを取り出す。

トゥルルル――――

トゥルルル――――

くっそ でねぇ・・・・

ケータイを閉じようとして また開く。

トゥルルルル―――

『はい』

「空史!?」

『おお あき か?』

「ああ そっちに光来いねぇか?」

『光来?いねぇけど‥‥なんかあったのか?』

「いねぇんだよ」

『は?いねぇって‥‥ちょっと待ってろ 今 何処だ?』

「―――――――」

『わかった すぐ行く』



−希楽−

ケータイを閉じて すぐに、あきの元に向かう。

早く みつけねーと・・・

アイツは、危ねぇ

団の隊長だから命狙われてるのもある

それよりも あの顔だ そういう心を持っている野郎がたくさんいる。

「あきっ!」

「空史‥‥本当にすぐだな 2分しか経ってねぇ」

「すぐそこで、飲んでたんだよ それより早くみつけねぇと アイツは」

「わかってる 俺は、アッチ捜すから」

「わかった いたら、連絡くれ」

「ああ」

俺もあきも走り出す。



−沖田−

「団長!!」

突然 呼ばれ振り向く。

「矢吹 てめぇ入る時は名を

「光来隊長がいないんです」

「はぁ?もう仕事 終わってんだろ‥‥‥」

まさか・・・

「今日 昼間抜け出し‥‥団長?」

「矢吹 てめぇは、屯所内捜せ」

「はいっ」

俺は、すぐに屯所を飛び出た。


光来っ!



−光来−

そろそろ戻らねーと・・・でも・・・・

公園のブランコに座って空を眺める。

冷たい風が吹く

さみぃ・・・

沖田さんとは、もう終わりだな

そう思うと また視界がぼやけてくる。

「へ〜あれが1番隊隊長の 東 光来」

後ろを振り向くと七瀬ぐらいの男2人と・・・・今日 沖田さんと一緒にいた女・・・・・

俺としたことが・・・こんな奴らの気配に・・・・

ブランコから立ち上がる。

「確かに、この顔なら男でもイケる」

「早くして こんな奴が沖田さんとなんて」

男2人がゆっくりと近付いて来る。

「てめぇら‥‥」

「あれぇ?今 気付いた?そう俺ら今 指名手配中だよ」

ならば・・・

俺は、刀に手をかけ、鞘から抜いていく。

「そんな事していいと思ってるの?」

女の方に目をやると、拳銃が向けられている。

くそっ・・・俺ら隊士は、死ぬ覚悟くらい出来ている。

だけど、ココで死ねばコイツらを・・・・

「近くでみると 一層カワイイな」

男の1人が俺の顔を数センチの距離でゆっくりと眺める。

キモチ悪い・・・・

「おい 早くしろよ 俺だってヤりてぇんだから」

「わかってるって じゃいただきま〜す」

あと 5センチ・・・3・・・2・・・・

涙が出て来る・・・・1


バンッ


「うっ・・・」

突然の銃声 目の前で血を流しながら倒れる男。

「そいつ ヤっていいのは、俺だけだ」

涙が溢れ出てくる。

ずっと、聞きたくて たまらなかった声

銃声のしたほうに目をやると 黒髪でくわえタバコ、目つきの悪い顔

すぐに、触れたい

「沖田さんっ!」

「光来 もうこの女は、大丈夫だから さっさとそいつら殺れ」

「はい」


あの後 七瀬や矢吹、時、希楽も駆け付けて来て、指名手配犯と女は、捕まった。



−光来と沖田−

月に照らされた夜道を光来と沖田が歩く。

「光来‥‥今日は」

「もういいです あの女から聞きました

キスは、ムリヤリされたことなんでしょう」

「ああ‥‥」


沖田さんの姿を見た時、すごく安心。

やっぱり、俺には沖田さんが必要なんだ。


「沖田さん」

「何だ?」

「俺 怖かったんです Hして するだけしたら沖田さんは、俺なんかどうでも‥‥」

光来を抱きしめる。


なんて、脆いんだろう・・・

愛しくてたまらない。


「どうでもよくなんてならねぇよ

俺は、お前だからヤりたいんだ」

「沖田さん‥‥」

止まることのなく零れ落ちる涙 だけど、昼間の涙とは違う。


その夜、俺は沖田さんと――――


Happy valentineday.

Happy birthday.


終劇


最後まで読んでいただきありがとうございます。頑張った作品なので、感想などお聞かせ下さい。

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