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ファイル17 一階へ上がるために階段のあるフロアへ・・・

 思ったよりも書筆に時間が掛かりましたが、何とか投稿です。

 でも今回も話の流れはあまり進んでいないような・・・。

 「へぇ~、ここは物品庫なんだ。」

 

 生命進化推進興業所を探索するために一階へと続く廊下を進むもうと、ガレージと俺達が今調べたシャッターが降りている奥の廊下、そして一階へと続く廊下の分岐地点、T字のところに戻り、今度は一階へと続く廊下へと進んですぐの右壁にドアがあり、その右にカードキーを通すと思われる「スロット」があった。

 その上にプレートで物品庫と記されており、それを見て真心が何気に呟いた。


 その物品庫に入れるかどうかを確認するためにドアノブを回してみたが、鍵がかかっており入る事は出来なかった。

 見たところ明らかにカードキーを通さないと開かない様だが、当然の事ながら俺達がそんなモノを持っているわけがない。

 と言う訳で、現段階ではどうにもならないので、ここに止まっていても時間の無駄なので、さっさと奥へと進む事にした。

 しかし15歩ほど歩いたところで、また右壁にスロット付きのドアを見つけた。「スロット」の上にはプレートが付いているので何の部屋か考える必要がないのは楽だが・・・。

 

 「先輩、少し前にまたドアがありますね。」

 「そだね。」


 愛ちゃんの言葉に俺が合図地を打つと、愛ちゃんは早歩きでプレートを確かめに行く。


 「先輩方、この部屋は薬品庫の様ですよ。」

 「そーゆー部屋を聞くと研究所って感じがするよね光君。」

 

 愛ちゃんの言葉に真心が能天気な感想を言ってきたのだが、まぁ、真心こいつはこういう奴なので「そーだな。」と俺は適当に返した。

 愛ちゃんは部屋に入れるかを確認するためにドアノブを回してみたが、薬品庫も物品庫と同じく鍵が掛かっており入る事はできない。


 「そこも鍵が掛かっているんじゃ室内なかを知らべる事は無理だから、立ち止まっていても無意味ね。」


 部長の言葉に俺達は頷いて先に進む事にした。と言っても前方はすでに右曲がりになっており、奥まで来たみたいだった。


 「天道、またお願いね。」

 「ういっす。」


 先程と同じ様にして曲がり角にゾンビがいないか俺が確認しようとした時、


 「あの頑張ってください。」

 「お気をつけて天道さん。」


 北川さんと小川さんがエールを送ってくれたのが、俺としてはちょっと嬉しくて「どうもありがとう。」と返したけど、声に嬉しさが出ていたはどうにもできなかった。

 「随分と嬉しそうね。」と何だか面白くなさそうな表情で突っ込んできた部長に「そんな事ないですよ。」と慌てて返しながら、余計な事を言われないためにも曲がり角にゾンビがいないかを確認するために俺は動いた。

 結果、右角を曲がった先にゾンビはいなかったけど、曲がった先も少しまっすぐ進んだらまた右曲がりになっていた。


 「また右曲がりか」

 「でも部長、研究所なんだから仕方がないんじゃないですか。」


 俺がそう伝えると部長はちょっとうんざりした様に言い、それを愛ちゃんが宥める様に言った。

 それを聞いて部長は理解していると言う様に右手をひらひらと動かして愛ちゃんに答え、俺に向かって左手を「どうぞ」と言う様に出したので、俺もまた曲がった先にゾンビがいないかを確認するために行動した。

 曲がったすぐ先にゾンビはいなかったが、右側の奥へと続く廊下の曲がり口ギリギリまで近づき、しゃがみ込んで鏡を出して右側の廊下の奥を映して見ると、一体のゾンビの姿が映って見えた。

 鏡に映った光景から、ゾンビとはそこそこに距離があるようなので、光一は首を出して右側の廊下を見てみると、廊下の先は少し広くなっており、奥の左角が一階へ上がる階段の様である。

 しかしゾンビがいる手前ぐらいで左壁が途切れており、曲がった先に何かある様である。

 俺はそこに何があるのかわからないので、部長達のところに戻ってその事を伝えると、北川さんと小川さんがそこにはエレベーターがあったはずだと教えてくれた。

 そこに何があるのか分かったのはいいが、問題はここからでは見えない曲がった先の廊下の手前の左曲がりの先のエレベーターの前にゾンビがいるかどうか分からない事である。

 それを確認したくても、左角を曲がった先を調べようとしたら、少し前にいるゾンビに確実に気づかれてしまう。

 さてどうしようかと思案しているところで、真心が不思議そうに首を傾げながら言った。


 「ねぇねぇ、何でそんなに悩むの?いつも通りに電撃攻撃したらいいじゃない。」


 真心の言葉に俺はこいつは何を言ってやがんだと思いながら、感情が声に出ない様に注意しながら答えた。


 「・・・そこを曲がった通りの少し先の左角を曲がった先にゾンビがいるかどうか分からない以上、うかつに攻撃できないだろうが・・・。」

 「そうですよ新谷先輩。それでもしそこにゾンビが数体いて、電撃攻撃をして、それに釣られてゾンビ達がこっちに向かってきたらどうするんですか?」

 「それもやっければいいじゃない。」


 愛ちゃんも俺に加勢してくれたが、真心はあっけらかんと答えた。


 「どっちにしてもゾンビはやっけないと私達が殺されちゃうのだから、やっけるしかないじゃない。それに、ゾンビが出てきたらどうすると言うけど、最初から出てくる前提で作戦を立てて備えたらいいんじゃないの?」


 真心こいつの発言に「真心の言う事も間違ってはいないわね」と顔に手を持っていって思案気な表情になっている部長も肯定的に返した。

 

 「結局のところ、この生命進化推進興業所を探索するために一階へと行くためには、この続いている廊下の先へと進むしかない。それ故に曲がった通りの少し先の左角を曲がった先にゾンビいようといまいと、通りの先にいるゾンビは倒さないといけない。ならば真心の言う通り、左角を曲がった先、エレベーターの前にゾンビがいる事を前提で作戦を立てるしかないわね。それに」


 そこまで言ってから部長は俺達を見て「シンプルに考えて作戦自体も今まで通りで問題ないのよね。」と言った。

 その言葉に小川さんが「どういう事ですか?」と尋ねると部長は説明してくれた。


 「要は電撃作戦ー真心の言葉を借りるけどー今までこの曲がり角の先にいるゾンビに水を掛け、私達の前方からゾンビの足元あたりの通りまで水浸しにして高電流を流すんだけど、、その途中、例えとして水浸しにして電流を流している時に、左角を曲がった先からゾンビが出てきたとしても、最初から出てくるという心構えでいれば驚く事もパニックになる事もないだろうし、そのゾンビへの対策としてもその場で電流を止めると同時に、予備に置いておいたバケツの水などを出てきたゾンビに掛けてすかさず掛けたら、後はまた電流を流したらいいのよ。そうすれば後から出てきたゾンビも弱らせるでしょ。」


 部長の説明を聞いて俺達は「「「あっ」」」と驚きの声を上げた。

 確かに部長の言う通り曲がり角先のゾンビを倒そうとしている今の俺達の条件は不利どころかむしろ有利と言えるだろう。

 ただ色々と考えすぎてしまっているから不利に見えただけなのだ。


 「こういうのって案外、シンプルに考えた方がいいのよ。」


 部長の言葉に俺達は深く頷いた。

 そうと分かれば後は行動をするのみである。俺達はまた今までの様に電撃作戦を倒すための準備を、それぞれに分かれて効率よくし、後は今までの様に行動するだけだった。


 「では天道、また頼むわよ。」


 部長の言葉に俺は頷いて、また道具箱を持って、曲がり角の廊下を少し進んでゾンビに近づき、こっちに気づいていないゾンビの頭部に道具箱を投げつけた。

 そのまま今回も道具箱はゾンビの頭部に直撃し、ゾンビはバランスを崩して倒れ、後は今までの様に水の入ったバケツを受け取り、ゾンビに水をぶっ掛け、次に蓋の空いている水の入っているペットボトルを受け取って俺達とゾンビの間に水をばらまき、そこに放電したバッテリーのコードを入れ、ゾンビを感電させた。

 感電しているゾンビを見ていると左角を曲がった先から「あ~」という声が聞こえ、ゾンビの姿が現れた。

 どうやらゾンビがいるという予想が当たった様である。もっとも最初からいると心構えをしていたおかげか、俺を含めて誰一人驚いた者はいなかった。


 「天道、ゾンビが出てきたから、あれにも水をぶっ掛けて頂戴。」

 「はい部長。」


 部長が電流を止めて、そう言ってきたので、俺はガレージの隣にあった物置部屋で適当に見繕った重量のある道具を持って水浸しの廊下に足を踏み入れて出てきたゾンビに投げつけて、怯んだところに言われた通り愛ちゃんかた受け取った水の入ったバケツを受け取り、ゾンビに水をぶっ掛け、素早く部長達のいるところに戻ると、再び部長が放電したバッテリーのコードを水浸しの廊下に入れ、ゾンビ達はまとめて感電した。

 それからしばらくして電流を止めるとゾンビは2体とも倒れ、後から出てきたゾンビは何とか立ち上がろうとしているが、最初に電流攻撃を喰らわしたゾンビは、ダメージが大きいのか立ち上がる気配がない。どっちも弱っているのは間違いないようだった。


 「天道、真心、止めを刺してきてくれるかしら。」

 「ういっす。」「はい部長。」


 俺達は返事を返して鉄パイプを握りしめ、俺は立ち上がろうとしているゾンビの頭部に、真心は倒れているゾンビの頭部に勢いよく鉄パイプを振り下ろして止めを刺した。

 取り合えずゾンビを倒し、俺はそのまま左角を曲がった先、エレベーター前にもう他にゾンビがいないかを確認するために右壁に背を張り付けながら移動し、最初のゾンビがいたところまで来て、エレベーター前のあたりを確認したが、他にゾンビはおらずあったのは奥に3つ並んでいた自動販売機だった。


 「ゾンビは他にいない様です。」


 俺は部長達にそう報告しながらエレベーター前に来て、右の壁に設置されていたエレベーターのスイッチを押したが、先程の閉まっていたシャッターのスイッチの時同様に何の反応もなかった。


 「エレベーターも機能しないんだ。」


 いつの間にか近くにいた真心が、エレベーターの反応を見てそう言う。


 「ああ、どうやら階段を上って上に行くしかないな。」


 階段の方を首でしゃくりながら言った俺の言葉に「そっか」とだけ答える真心。しかしすぐに「ところで光君」と言って俺の手の裾を引っ張って言葉を続けた。


 「自動販売機があるんだけど、何か飲み物おごって~。」


 甘えた様に言ってくる真心に俺は内心で何言ってんだこいつは?と思いながらも同時にこの生命進化推進興業所を探索する中で色々と助けてもらったのも確かなので仕方がないなと思いつつ「まぁ、いいけど・・・。」と答えた。

 「やったー」と嬉しそうに真心が自販機に向かおうとしたところにどこか嗜虐の色を含んだ部長の声が飛んできた。


 「あら天道、真心だけでなく私達にまでご馳走してくれるなんて、随分と気前がいいじゃない。」


 そうトンデモな発言をなされる部長を見ると、ニヤニヤとした部長に、期待の表情をした愛ちゃん、それにバツが悪そうな表情の小川さんと苦笑いをしている北川さんがいた。


 「で、天道、真心だけでなく私達にもご馳走してくれるのよね?」


 疑問形ではあるが有無を言わさない気配の部長に俺は「はい、どうぞ」と言うしかなかった。結局、俺は真心だけでなく、部長達も含めて5人分の飲料をおごる事になってしまった。でもいいもん!先程のゾンビを倒した時に得た金のおかげで、俺の財布は十分に暖まっているから、この程度の出費、大した事ないもん!それに部長達はとにかく北川さんと小川さんの好感度がこれで少しでも上がると思えば安いもんだぜ!!


 こうして俺達は何だかんだ言って一階へと行ける階段のところまで辿り着いた。でもいつまでもこんな感じで探索する事にはならないだろうなと思ったが、後で思い返してみると最後までこんな感じだった気がしないでもない・・・。


 ちなみに自販機では真心は野菜果物ジュースで、愛ちゃんはフレーバーウォーター、北川さんはスポーツドリンク、小川さんはアップルティ、そして部長はミックスジュースを飲んでいた。俺もついでにエナジードリンクを買って飲んだが、イメージ的に真心と部長は飲んでいるのが逆な気がしたのは俺の気のせいだろうか・・・?

 同じような展開でゾンビを倒していますが、これからも序盤の内は同じ展開でゾンビを倒します。

 だから緊張感などもないのかも・・・汗

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