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ファイル10 生命進化推進興業所内に入ったはいいが・・・。

 かなり間が空きましたが、何とか今年中に10話を投稿する事ができました。

 「リュックなどがクッションになっているとは言え、結構痛いじゃないか。」


 通風孔から生命進化推進興業所内に侵入した俺は、先に落としたリュック等の上に落ちたのだが、それでも完全に落下の時の衝撃は消すことができず、落下した時に打った背中やお尻などをさすりながら、起き上がり、周りを見渡すと、どうやら物置部屋の様子だった。

 周りに先ほど遭遇したゾンビ等もいなかったので、とりあえず持っていた携帯で、通風孔から侵入する様にメールをうって、真心の携帯に送信した。

 するとすぐに真心達も、通風孔から落下しててリュック等の上に落っこちて来た。ちなみに3人とも俺と同じように背中などを打って、一言二言愚痴を言ったのは余談である。


 「さて、これからどう動こうかしらね。」


 部長の言葉を聞きながらもう一度、この物置部屋と思われる色々と物が置かれている部屋を見回すと、置かれている物が、カー用品などが多い事に気づいた。どうやらこの部屋は車関係の物置部屋らしい。

 一応、今俺たちの前方にドアがあるので、それを開けたら隣の部屋に行けるだろうが、ゾンビなどいう非日常の存在と遭遇した上に、銃声まで聞こえてきたのだから、安直な行動など取れるはずがない。

 ここにいる全員でどうするかと考えていると、愛ちゃんが言葉を発した。


 「部長、先輩方、ならばここは取り敢えず隣の部屋の様子を見てみましょう。」

 「見るのはいいけど、どういう状況か分からない以上、リスクが大きすぎるわよ。」

 「はい、ですからここは」


 そこまで言って愛ちゃんは自分のリュックを開けて手鏡を出してきた。


 「これでそこのドアを少しだけ開けて、まずはドアの周りだけでも確認しましょう。」


 愛ちゃんの案は以外に悪くないので、部長や真心と顔を見合わせてその案を採用する事にした。

 ドアを開けて鏡を出して周りを見るのは俺の役目となったが、まぁそこら辺は仕方がないと思っていたので、俺は文句を言うことなく鏡を愛ちゃんから受け取った。


 少しだけドアを開けて、鏡を床に当たる直前ぐらいのところから隣の部屋に出すと、生命進化推進興業所とドアのところに記載されているワゴン車が写った。どうも隣はガレージらしく、ドアの正面先に駐車しているようである。手鏡を左右に動かしてみてみると左側には壁が移り、右側にはいささか前方にロッカーらしきモノが見えた。そこの近くに水道の蛇口もこのドアを同じ向きで設置されている。

 正面は横に駐車されたワゴン車の所為で見えないが、見た感じ結構広いガレージの様に見える。

 パッと見た感じでは以上はなかった。

 俺は手鏡を引っ込めてドアを音を立てない様に閉めて、その事を部長達に伝えた。だったら今度は部屋から出て車を壁にして同じように隣の部屋の全体を見てくれと言われたので、そのまま言われた通り、しゃがみながら部屋から出て、そのまま真正面に止めてある車の右の全車輪のところにへばり着く様にしながら、前方に手鏡を出して左右に動かした。


 「?!!」


 左に動かした時、俺は思わず、声を出しそうになったのを何とかこらえた。正直そんな自分を褒めてやりたいくらいだ。何故なら鏡に映ったのは複数のゾンビが共食いしている光景だったからだ。

 ガレージの中央あたりで、研究員と思われる仰向けに倒れているゾンビを作業員や警備員と思われる3体のゾンビが貪っていたからである。

 どうやらこっちには気づいていない様なので、俺はちょっとだけ車体から顔を出して、ゾンビ達の方を見ると、やっぱりゾンビ達が共食いしており、その奥の方の右側に隣の部屋か何かに通ずると思われるドアを見つけた。

 それを確認すると俺は急いで部長達がいる隣の部屋に戻った。


 「天道、どうだったかしら?」

 「どうもこうもないですよ部長!厄介な問題が立ちはだかってました!!」


 俺は奥の方にこのガレージを出ると思われるドアを見つけた事、そしてそのいくらか前でゾンビ達が数名おり、共食いしている事を告げた。

 その説明を聞くと部長は苦虫を噛み潰した表情となり、真心や愛ちゃんも表情を青ざめさせていた。


 「・・・隣のガレージから出て、生命進化推進興業所内を探索するためにはどうにかしてガレージにいるゾンビ達をどうにかしないといけないという訳ね。」

 「ど、どうにかってどうするんですか部長?!」

 「・・・倒すしかないでしょうね。」


 真心の質問に部長はあっさりと返した。まぁ、確かにそれしか方法はなさそうだからなぁ。そう思っていると部長が言葉を続けた。


 「不幸中の幸いというか、先ほど出くわしたゾンビを、真心が殺してくれたおかげで、ゾンビを殺す事はできるという事が証明されたのだから出来ない事はないわ。後はその方法を考えればいいのよ。」

 「そーなのですかー部長。」


 真心の返答に、こんな状況でもアホそうな返答をしているなと思いながら、俺も何かいい案がないか考えるのだった。


 俺達はここで頭を使って考えることになったのだが、この生命進化推進興業所内を探索する上で、このような問題に遭遇して、頭を捻る事が、度々出てくるとはこの時はそこまで考えつかなかった。

 来年も不定期ですが、話を綴っていきますのでよかったらお楽しみくださいませ。

 今年も読んでいただき、誠にありがとうございました。来年も良いお年を・・・。

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