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メグ美農園の収穫祭へようこそ(改訂版)  作者: s_stein & sutasan
第2章 スローライフとビジーライフ

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60.つれない態度を取る理由

 陽気に笑う三人を呆れ顔で見つめる私の姿を様子がおかしいと思ったらしく、エレナさんが「元気ないけど、どうしたの?」と尋ねる。


 私はムッとしながら、でも、それを気づかれないように力なくうなだれて「今日、友達に……無視されちゃって」とボソッと告白する。そして、三人の反応を上目遣いで待つ。


「そうなんだぁ」「それはお気の毒に」「かわいそう」


 同情の声が私の心に突き刺さる。


(まだわからないの?)


 悲しくなって、独り言のようにつぶやいた。


「一対一なら普通に話が出来るのに、クラスの中では……」


 すると、エレナさんが意外なことを言い始めた。


「それってさあ、みんなの前では恥ずかしいからじゃない?」


「恥ずかしい?」


「そう。相手が」


「…………」


「一対一なら話が出来るんでしょう? それを、つまり話をしている場面を、他人に見られるのが恥ずかしいってこと」


「なぜ?」


「なぜって……、そうだなぁ……。例えば、仲のいい友達であることが周りに秘密だとか?」


「仲がいいなら、秘密にしなくてもいいと思うけど」


「違う自分を他人に見せたくない時って、あるんじゃない?」


 その時、私は(えい)さんが「訳あって、馴れ合う態度は取れないけど」と言っていた意味をやっと理解した。急に目の前が明るくなって、口元がほころんだ。

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