表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
メグ美農園の収穫祭へようこそ(改訂版)  作者: s_stein & sutasan
第1章 荒れ地の果てに
20/150

20.開墾のお手伝いをしてみました(2)

 雑草の方は、およそ1メートル四方の部分だけ残されていた。シュッシュッと伸びるイネ科の雑草は、簡単に抜けそうな様相を呈している。なあに、簡単に終わるわよ、と高をくくって屈んだ。根を残すとまた生えてくるので、引き抜くのが一番。


 試しにひとつかみを引き抜いてみる。スルッと抜ける。ほらね、簡単じゃんと思ったら、途中から抜けただけ。まだ三分の一が憎たらしく残っていて、こちらの顔に向かって地面から突き出して挑発している。


 もっと根元から抜かないと駄目みたい。ならばと地面すれすれの部分をガシッとつかんでググッと引き抜くと、土が絡んだ根の塊ごと抜けた。習字に使う太い筆がボサボサに広がったような感じ。


 コツがつかめたので、一つ一つ抜いていく。疲れてきたので、いくつかをまとめて引き抜く。


 すると、今までの力加減では抜けない雑草にぶち当たった。「何……これぇ……」と声を上げながらグイグイと引っ張ると、ボコボコと音を立てて太くて白い根っこが地面から出てきた。この長いこと。どうも、横につながって生えているタイプみたい。


 この地中を横に張った根に連なって生えている雑草は、面白いように抜ける。根を抜けば、それに付いている草まで取れるのだ。途中、根がブチッと切れると「しまったぁ!」と思うけど、続きを引っ張ればまた次々と抜けていくから面白い。


 これも手際の善し悪しは聞きません。何分かかったかも聞きません。それより、自分の力で雑草を全部引き抜いたことに達成感を強く覚え、こんな広い土地の雑草を4時間で引き抜いてしまうマシューズ夫婦の素早さに今更ながら感動した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ