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オタクな俺とロボjk  作者: 伊藤奏真
1/1

超不運すぎて辛いです

あれからどれくらい時間が過ぎたのだろうか。実際には10分くらいしか経っていないのだろうが何時間も過ぎてしまった気がした。

初めての感覚だった、アニメひとつでこんなに気持ちが高ぶるものだとは思わなかったのに。自分は絶対アニメにハマるなどとはかんがえてもみなかったのだが、この瞬間からこの声優へ自分のすべてを捧げようと思った。だが、

「あー!?何で今止まるんだよ!よりによって今かよ。ほんとに俺ってついてねーなぁ。けど、あの子可愛かったなぁ。廻斗には感謝だな。」




時は数時間前に遡る。

「駿也高校どこうけるの?」

「俺は頭悪いし立高かな。校内順位5番の廻斗クンは咲高うけるのか?」

「そんなに嫌味っぽく言うなよな。まあ、駿也が立高うけるなら俺もそうするよ。」

「いやいや、下から順位を数えた方が早い立高と府内TOP10に入る咲高とじゃレベルが違いすぎるだろ。」

廻斗とは幼稚園からの友達でこれまでもずっと同じ所に通ってきたのだが、今回は少し話が違う。廻斗が立高に入るメリットなど家から歩いて15分で通えることしかない。

「いいんだよ。それで駿也と一緒に学校通えるなら。そんなことよりあそこでジュースでも買おうぜ。」

2人は自販機の前に立って飲み物を選び始めた。

「オレンジジュースっと。」

ガチャガチャン

「じゃあ俺も。」

ガチャガチャン

「ん……あー今日かー。まあーおしるこならまだましだな。」

「駿也ほんとに運悪いよな。」

そう、神坂 駿也はとてつもない悪運の持ち主なのだ。だが毎日不運な訳ではなく、週に一回ものすごい不運に見舞われるのだ。

ネチャ

「あ、ガム踏んだわ。最悪って言いたいところだけどこの程度の不運慣れっこだしな。ん……ない、ないな、財布落としたぁ………いや流石にまずいわ。」

今月のお小遣いを貰ったばかりなので落としてしまうのは少しいやだいぶ痛い。駿也と廻斗は元来た道を戻りながら探したが、結局見つからず夕方になってしまった。

「テンション下がるわー。もう嫌だこんな体質おかしいだろうが一体俺が何をしたっていうだよ。」

「気分転換にゲーセン行こうぜ。奢るからさ。」

ゲームセンターに行く途中2回ガムを踏み、カラスにつつかれたりしながら、やっとのことででたどり着いた。

「や、やっとついたな。はぁはぁ。」

「すまない廻斗。俺のせいでこんなに不運にみまわれて。」

「いいよ。気にすんなよ、いつもの事だろ。とりあえずクレーンゲームでもしようぜ。おっ!きららたんじゃん!駿也取ってくれよ。」

きららとはアイドル革命というアニメのキャラクターである。廻斗は生粋のアニメオタクで特にアイドル革命は大好きで、やたらと駿也に見ろと言うのだが当人の駿也は見る気がない。

「任せとけ今日の借りはすべてここで返す。」

駿也はゲームがとてつもなくうまく、いつもアイドル革命のフィギュアは駿也が取ってやっている。

「よし!ほらよ。」

「ありがとう駿也。なぁアイドルかく…」

「見ないって。」

「1話だけでも~。頼むよ駿也ぁ。1回みたら良さが分かるって。」

「ほんとにしつこいな。分かった1話だけ見てやるよ。」

「ほんとに!じゃあさっそくGao行こうぜ。」

結局全話借りさせられた。家に帰る途中も災難に見舞われながら帰った。

「開けてくれー。静葉~」

「お兄。プリン買ってきてくれた?」

「あっ……いやちょっと開けろって、ほんとにお願いします…まじで開けてもらっていいですか。」

「買ってこい。」

「了解いたしました。プリンだけでよろしいでしょうか?」

「適当に気を利かせて買ってこい。」

プリンを買いにコンビニについた駿也だが、

「そーいえば財布落としたんだったわ。買えねーじゃん。帰るか。」


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