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幸せは当たり前の日常。
大学に入学して2年目。
高校2年生から付き合っている彼と付き合い始めてもうすぐ2年半になろうとしていた。
節目になるからお祝いをしなくてはならないなと思い、たくさん練習してきた料理のレパートリーを頭に並べて行く。
彼の反応が1番良かったのはどの料理だったかな。男の人だからガッツリ食べられるものがきっといいだろう。そう思いながらスーパーに立ち寄った。
「記念日はハンバーグ」なんとなくできてきたルール、そのルールに沿った買い物には新鮮味なんてなかった。でもそれが私の幸せだった。頑張って作った料理をなんてことないテレビを見ながら2人でたべて、そのあと2人でゲームをして眠くなったら眠る。お互い学生で忙しいこともあったけれど、それは会えない時に消化して、会えた時には家事に勤しむ。時に自分が彼のお嫁さんになった気がして少し浮かれていた。
私は世界でいちばんな幸せ者だ。
親にも私たちの交際は応援されていたし、このまま本当に結婚するのかも。そんなことを考えると胸がおどる毎日だった。