二章登場機体設定
機体名
FIGHTER
型式番号
LR‐A003
製造開始年
F232年
解説
レリックス社開発の重力下における格闘性能に特化したBHF。主な役割は侵入してきた敵機を撃退する拠点防衛であり、攻め入って来る相手に対しては無類の強さを発揮する。
重力下・近距離と言う限定された状況に限れば、国内どころか世界最高峰クラス。人造筋繊維を用いた駆動系は人の体の仕組みに近く、人の感覚を乗せるリンクシステムとの相乗効果によって、パイロットの技量次第ではあるが機械とは思えない動きをすることが出来る。
反面、兵器として量産し配備するにはデメリットが大きすぎる機体である。戦いの場を選ぶ機体設計もさることながら、機体の運動能力の中核を担う人造筋繊維は整備が大変で繊細という、兵器に使われている素材としては安定感がない。
また、コロニー国家であるレジデントの主戦場は重力のない宇宙であり、ファイターの特性が生かされる場面は皆無と言っていい。
これらの理由から、ファイターはレジデントにおいてその知名度は無に等しく、またその生産数もわずか三機ととても少ない。
元々、設計者が趣味で作ったような機体なので、実用性が低いのは仕方のないこととも言える。
作中の主な搭乗者はセンカ・アナクロスで、彼女の乗る機体には『鳳仙花』と言う、通常はシステムによって抑えられている最大出力を限定的に引き上げられるプログラムが組み込まれている。因みに組み込んだのは彼女の母親であるイーリエス・アナクロス。
装甲材質
耐衝撃加工カーボンナノメタル
武装
・プラズマグレイブ
刃の部分から高温のアルゴンプラズマを吹き付けて溶断する大型の近接武装。 刃が二メートル、ポール部分六メートルの、全長八メートル。
刀剣と長柄武器の性質を併せ持った武器であり、火力とリーチ のバランスが優れている。
弱点としてはその長さ故の取り回しの悪さと、切断力の要となるプラズマを発 生させるためのアルゴンガスが有限であることだろうか。
しかしそれらを踏まえても拠点防衛用の近接武装としてはコスト・性能ともに よく、常に一定数の需要がある優秀な武装。
背面の縦一文字に走るマウントレールに一本装備。