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after story   作者: かつどん
狡猾な裏切り
65/65

仮面の試練 5

ども、かつどんです。


afterの連日投稿はこれにて終了です。しかしhideはむしろこれから。

また、多分centerを一章以上進めると思いますので、afterは暫く間が空くと思います。

久我原 岐山、塚一同盟のリーダーらしいが、取り敢えずうるさい。

それより気になるのは樋森が言ってた時間稼ぎだ。

一体何の時間稼ぎなんだろうか?

樋森は幻術が消えると共に姿を消した。

多分俺だけを幻術世界から現実世界に戻しただけで樋森はそのまま幻術世界にいるのだろう。

他の塚一同盟もこの現実世界と幻術世界を行き来していたため、全員いきなり現れた様に見えたのだと思う。

そしてこの久我原もだ。

むしろ俺がいきなり久我原の目の前に現れたのではないかと思うが…。


久我原「最強の塚一同盟達を相手にして生き残れた最強の貴様を褒めてやる」

火神「………」

久我原「じゃが最強の殺し屋集団の中でも最強のワシが出て来た以上、最強の貴様でも命はないだろう」

火神「………」


最強最強うるせぇよ、最強って言葉しか聞き取れねぇよ。

あれ?そういや一番目は久我原は第三世界の一族だって言っていた。

浅野は俺と同じ第十一世界、東雲は武器の扱いに長けた第八世界、荒木は生存力が強い第一世界、樋森は超能力の第二世界って樋森は超能力を使ってたのか?本人は演奏だと言ってたが。いや、確か第二世界は全員が超能力を使える訳ではないって仮面十一座の先輩から聞いたな。

そしてこの久我原は他の世界と

比べて身体能力も、特徴的な能力もない世界の殺し屋だ。

そんな奴が塚一同盟のリーダー?最強?そんな事があるのか?

いや、確かに樋森は久我原の事をリーダーと呼んでいた。

一体この久我原の能力って。


火神「くっ…」


俺は取り敢えず距離を取った。

そんな最強と言われている奴と至近距離でやり合おうとは思わない。

だが、そこからが地獄の始まりだった。


久我原「最強の力を思い知るがいいわ!」


ピッと音がした。

そして俺は爆発に巻き込まれた。


火神「うわあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


一体何が起きたか分からなかった。

いきなら目の前が真っ赤になったのだ。

俺はとっさに手を前に出して腕を顔の前でクロスさせた。

すると、一瞬の爆発の後、俺の腕が真っ赤になった。


火神「いぎっ!」


もちろん赤いのは俺の血である。

どうやら爆風か何かで一部の皮膚が飛ばされたみたいだ。


火神「くっ…」


だが俺が動くのに支障はまだない。

だが俺が一歩後退りした時だった。

ピッと再び音がなった。

そして俺の足下から爆発が起きた。

そうか、さっき樋森が時間稼ぎと言っていた、いや他の塚一同盟ももしかしたら時間稼ぎだったのかもしれない。

全てこの久我原が爆弾を仕掛けるための時間稼ぎだったかもしれない。

そんなことを考えながらも俺は爆発を避けきれずに右腕の肘から先を無くしていた。


火神「うっ、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


痛みなんて感じない。

脳がシャットアウトでもしているのだろうか。

もう倒れたい…。

そう思うがただ一つだけ、はっきりとした物が見える。

それは血だらけとなっている俺自身。

久我原の視界だけがはっきりと見えているのだ。

相手の視界が見える?だからって何になる。

この場所全てに爆弾が仕込まれているんだ。

久我原の視界を見ても奴は今爆弾を見ていないし、視界だけでは全ての爆弾の場所のありかを知ることも出来ない。

完全に終わりだ。

俺の負けだ。

これが第三世界の殺し屋、塚一同盟の最強の殺し屋の力か。

第三世界舐めてたのが仇になったな。


火神「くっ…」


脚はまだ動けるが、動いたところで爆弾の被害に遭うだけだ。


久我原「………」


ああそうか、俺が動かなければ爆弾を爆発させても意味ないのか。

つまり今の俺にダメージを負わせる爆弾は全て爆発したと言うことか。

って一個だけなのか?

いや、最もダメージを負わせる所でしか爆発させないのか?

最強の殺し屋のプライドと言う物だろうか。

まぁいい、どの道俺は死ぬ。

せっかく仮面十一座になれたのになぁ。

そうだ、なら最後まで戦ってみるか。

仮面十一座の一員として恥ないように戦ってみるか。


火神「ああ…」

久我原「ん?」


そうして俺は左手で懐をある拳銃を取り出した。

俺が左利きだったのが良かったかもしれない。


久我原「なんじゃい、そんな物騒な物を隠し持ってたのかい」


久我原は驚いている。

どうやら爆弾を設置していたためこれまでの戦いは見ていなかった様である。

そして、久我原は後退りしている。


火神「ってやる…」

久我原「ちっ…」


そして久我原は後ろに大きく移動した。

どうやら弾の当たる確立を減らしているのだろう。

だが、お前の視界中の俺はちゃんと自分に当たる構えだと思っているぞ。

パァン、パァン、パァン、カチカチカチ。

と、残ってた三発の弾を全て発射した。

空砲になっても俺は引き金を引いていた。

そして、


久我原「ぐがっ!」


一発目は外れたのだろう。

だが二発目は左の鎖骨辺りに当たり、三発目は喉仏に当たった。

あーあ、弾全部使っちゃったな。

塚一同盟はまだ後一人いると言うのに。

でもその前に俺は死ぬか。

そう思ってたが、なぜだろう。

何故かの脚は倒れようとしなかった。

久我原が死んだにも関わらず、俺はその場から、一歩も動こうとはしなかった。


火神「あ…」


ぼんやりする俺が見たのは久我原の死体が消える所だった。

そうか、樋森の演奏は幻術世界だけでなく、現実世界でも使えるのか。

なら俺が最後に殺したのも意味なかった、全くもって無意味だったのか。


火神「ははっ」


笑わせる。


火神「全く、何もない世界だったぜ」


そう言って俺は意識を失った。

しかし、俺が最後に感じた感触は柔らかい物だった。


「ほう、塚一同盟をけしかけても死ななかったか、やっぱりわたしの目は間違いじゃなかったわけだ」


その声は俺には聞こえなかった。

だから。

だから俺はその時一番目の腕の中に包まれていたことを知らない。


一番目「安心しろ、わたしの虫たちはお前の腕の一本や二本すぐに再生させる、それより…」


一番目の虫たちが俺の腕にまとわりつく。


一番目「穴塚の野郎やっぱ出てこなかったか、やっと部下の殺し屋全員を撃退出来たのに…」


そうして一番目は俺を担いで別の世界に消えた。



樋森「リーダーは惜しかったですね」


少し離れたところ、塚一同盟の臨時拠点としている所で殺し屋たちが集まっていた。


久我原「ええぃ!あんな物騒な物を持ってることくらい最強のワシに知らせぃ!」

東雲「いやいや、久我原のおじき、樋森以外全員あの拳銃にやられたんだぜ?みんな見てると思ってるって」

浅野「いやいや、私は東雲さんにやられたんですけど!?むしろ拳銃にやられなかったから殺せなかったんですけど!それに東雲さんこそ私の報告を聞いてから向かえば勝ってたでしょ!あれは仮面十一座の一人って私は知ってましたよ!」

東雲「あん?お前も正体を知ってても能力までは知らなかっただろがよ」

荒木「み、皆さん喧嘩はよして下さい」


荒木の制止も虚しく東雲と浅野は騒いでいる。


荒木「ああ、お二人共…うぅ、やっぱりわたしって…わたしって…」

樋森「やめとけお前ら、荒木が落ち込んでいるぞ」

久我原「まぁ反省会はそれ位にしてだ、奴が最強だった、だから殺せなかったって事だ、それより新たな依頼だ」


東雲と浅野は久我原の言葉で静かになった。


樋森「依頼?珍しいですね、連続だなんて」

久我原「ああ、ムスリムさん曰く、また別の世界からの依頼みたいだ」

浅野「まぁ我々は別の世界が第三世界に干渉するための組織みたいな所もありますからね」

久我原「ああ、それに次のターゲットは第三世界の人間だ」

荒木「第三世界の人間?それこそ久我原さんじゃない限り我々以外の刺客を送ればいいのでは?」

東雲「馬鹿野郎、ここの常識は他世界からすれば気むずかしいんだよ」

荒木「は、はい、ごめんなさい…」


しかし、次の仕事で今の塚一同盟は解散することになる。


東雲「んで?次のターゲットはどこのどいつだ?ちゃんと能力まで教えてくれよ」

浅野「まぁ、東雲さん学びましたね」

東雲「うるせぇ、お前を今ぶっ殺すぞ!」

浅野「武器だけを使う貴方に出来ますでしょうか?」


なぜなら次のターゲットは、


久我原「やめとけ、次のターゲットの名前は高野園 平岩(こうのえん ひらいわ)、そいつ自身に能力はないが、何やら邪悪な神が取り憑いているらしい」

荒木「邪悪な神?」


レース、いやこの時はレースの名前自体無かったが、エンと呼ばれる後のレースのリーダーがまだ生邪(ウィジャ)に取り憑かれて間もない時だからである。

人物紹介〜久ヶ原 岐山


第三世界の住人。塚一同盟の一人。

最強が口癖の爆弾魔。リーダーの理由は一番の古株だからであり、50歳。

あと、最近娘が反抗期なのが悩み。

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