狡猾な裏切り 10
ども、かつどんでーす。
いきなりですが、滋賀県民に滋賀県のキャラクターと言えばと聞くと、あの最強の猫型ゆるキャラよりも、やすのおっさんって回答の方が多いと思います。
ブーブー
小森「!」
小森の部隊が大通りに向かう途中、小森の携帯に着信があった。
小森「櫛原か?」
櫛原「あ、もしもし?小森君?」
小森「直接携帯とか珍しいな、傍聴の心配とかないのか?」
櫛原「うん、別に傍聴されててもいい事さ、って言うより知らないのは君の方が知らない事だからね」
小森「何があった?」
櫛原「いや~ちょっと電気娘に遭っちゃって、大通りまで迂回する羽目になった」
小森「だから序盤で全ての戦闘タイプのレースを使うなと言っただろ…」
櫛原「いや、僕の所の五人衆は全員戦闘タイプなんだけどね、流石に電撃となると動けなくて」
小森「それでだ、お前が迂回すると言うことは…」
櫛原「うん、僕たちの行き先が大通りって事が向こうに暴露ちゃった」
小森「急ぐぞ!」
小森は顔に似合わず声を荒げた。
一方、その大通りでは、まだレースの二人と酒々井の侍の二人が戦っていた。
だがその戦況は大きく変わろうとしていた。
後沢『なんだなんだぁ?敵さん多くなってんじゃねか?』
角絵「私たちだけにこんな大人数とは、大袈裟ではございませんか?」
風早「あら、一体何かしら?」
日影「あれは…本隊か?」
現れた酒々井側はこの戦場で最も数が多い部隊、酒々井の本隊であった。
後沢『流石に分が悪いな』
角絵「我々も退却しますか?」
後沢『いや、向こうの本隊がここに来たと言う事は何かが俺たちの後ろにあると言う事だ、だったら退く事はねぇ』
角絵「なるほど、しかし我々の後ろに何があるのでしょうか」
日影「ほざけ、何十人ものレースがおるじゃろうが」
角絵「確かにいますけど、それだけですかね?」
風早「私たちが知るわけ無いでしょ」
酒々井「日影、風早、下がって頂戴」
風早&日影「「はっ!」」
急遽酒々井の声が聞こえた。
そして二人の侍はすぐに退却して行った。
後沢『あ?なんだなんだ?』
角絵「後沢さん、これは後沢さんがピンチですよ」
後沢『なんで俺だけ?!』
酒々井側の陣営が構えていたのは火縄銃、いや、現代の銃を構えた部隊だった。
その数は先ほどの小森の部隊の拳銃とは比較にならない。
確実に大通りにいる二人を殺しに来てるが、角絵は自分は死なないと言っている。
さらにその時だった。
レース二人の目の前に魔方陣らしき物が現れた。
後沢『なんだこりゃ?』
角絵「どこからかの援軍ですか?」
そして魔方陣らしき物から現れたのは…
六番目「助けに来たぜ、レース!」
後沢『露出狂かよ!』
近くで見れば全裸にも見えるが隠すべき場所は黒い模様で隠れている女性だった。
六番目「露出狂じゃねえし!これが正装だ!」
後沢『それはそれでやべぇだろ!』
いや、それよりも…。
酒々井「六番目…」
六番目、その人物が来た事が問題だった。
日影「…第一世界か」
六番目「そう!一番目の命令によりレースに参戦するぜ!」
そして六番目は地面に手をついた。
六番目「来いよ、ツチボタル!」
六番目の手に今度こそ魔方陣が現れる。
酒々井「撃て!」
そして酒々井の命令が下された。
その命令と共に酒々井の忍者部隊が引き金を引き、数十の弾丸が発射される。
六番目「ひひひ」
だがその全てが六番目、そしてレースに届くことは無かった。
後沢『うおおおお!なんだこりゃあ!?』
六番目の周りの地面から六本の柱が生えて来た。
いや、柱と言うより触手、触手と言うより巨大な粘着性のある数珠と言うのがベストだろう。
それが地面から飛び出して来て、弾丸を全て弾いたのだ。
角絵「おや?私も助けていただきましたか、なんと器用な」
巨大な数珠で小さな弾を弾くのはかなり器用な動きをしている。
いや、それよりも…
日影「地中に召喚したか」
風早「そのようね」
第一世界の特性とも言える虫、一の大侵略で六番目はレースと戦ったことはあるが、虫を使用したと言う記録は無い。
と言うより当時は学校の校舎内での戦闘だったため、六番目の虫であるツチボタルを召喚出来なかったのだろう。
実際は校舎を壊したら一番目に怒られるから召喚出来なかったのだが。
後沢『これがあんたの虫の力だって言うのかよ』
六番目「そうさ、ツチボタルと言うのは蝿の幼虫でこの世界にも洞窟の中にいたりするんだぜ、まぁ大きさは全く違うけどな」
角絵「ではそのツチボタルさんがこの粘着性のある玉を繋げた物を出している訳ですか」
六番目「これはツチボタルの粘液さ、普通はこいつを発光させて獲物をおびき寄せるんだが、私はその粘液を利用させてもらってるって訳さ」
酒々井「へー」
日影「なるほど」
風早「すごいわねぇ」
後沢『敵さんの方が頷いてるじゃねえか!』
六番目の登場により戦線は停滞していた。
日影が刀を抜こうとしてもやはり角絵が前に出て来て邪魔をする。
風早の風刀による真空波もツチボタルの粘液に防がれた。
酒々井「こうなったら…」
しかし酒々井側にも策があった。
六番目は地中にツチボタルを召喚した。
ならば、
酒々井「戦線を後退するわ!」
「「「はっ!」」」
戦線を後退すれば地面に固定されているはずのツチボタルの粘液が届かなくなるはずである。
まぁ、再度召喚されたら意味ないだろうが、再度召喚出来るかが分からないため、実行しても良い手段だと思われた。
レース側は防衛一方のため酒々井は特に被害無く戦線を下げる事が出来た。
しかし、
六番目「お?下がるのか?」
戦線を下げたと言ってもツチボタルの粘液が届かない所まで引きつけただけである。
そしてその誘導は成功した。
したのだが…
六番目「だったら持っていくしかないな」
六番目は酒々井側の後退に気付くと、ツチボタルの粘液糸の内二つを足で切り取った。
そして粘液を手で戦線までもって来た。
酒々井「それ取り外しOKなのね…」
六番目「お?ああ、そりゃただの粘液だからな」
そして戦線を下げた事が問題だった。
後方で、
尾嶋「あれ?なんで本隊がここにいるのよ」
山田「!!」
尾嶋が合流した。
いや、してしまった。
尾嶋は戦力を最初に注ぎ過ぎてしまった櫛原の部隊を足止めしているはずである。
櫛原も尾嶋がいたため迂回してこの大通りに向かっているはずだ。
だが尾嶋が合流してしまった。
つまりそれは、
櫛原「あらら、上手く尾嶋さんを誘導してたんだけどまさか酒々井ちゃん本部隊とあたるとは思わなかったよ…ケッコウヤバイ」
風早「本音漏れてるわよ」
日影「言ってる場合か、挟まれたぞ」
酒々井の部隊からすれば今の状況は前に六番目とレースの一部、横には櫛原の部隊と挟み撃ちにあった状態である。
もしこれで小森の部隊が到着すれば完全に包囲される。
酒々井「完全に計算違いだわ、まさか櫛原が先に来るなんて…」
一方櫛原は、
櫛原「完全に計算違いだ、まさか酒々井の本隊が先に大通りに来てるなんて…」
樋森「だが、これで小森が着いたら奴らを包囲出来るぞ」
櫛原の後ろにはクラリネットを持った男性がいた。
櫛原「樋森君、取り敢えず小森に連絡だ、ホンタイスデニオオドオリってね」
小森への連絡はすぐに行われた。
だが、小森が連絡を受け取ったその時だった…。
大通りで大きな動きがあった。
財府「なーはっはっは!レースリーダーのこの私、財府 芦亜の登場だー!」
レースのリーダーが姿を現した。
レース「「「まだ出で来んじゃねー!!!」」」
それは早過ぎる登場だった。
たまに百合が好きならBLは?って聞く人がいますが、私は男が関わる恋愛全て嫌いです。
何故なら
1.百合が好きになる
2.百合が大好きになる
3.百合詐欺(男乱入、男に取られる、etc)が嫌いになる
4.男が嫌いになる
5.男が関わる恋愛全て嫌いになる
だからBLも好きじゃないです。
ほとんどの百合好きはそうです。




