再始動5
再始動終わらせます。
火神の事務所に連れられて、最初に火神が言ったことは
「まず、今日見たこと聞いたことは他人には黙っててくれるかな。」だった。
「………何言ってんだ。」
僕は小声で答える。なんか久びさに喋った気がする。
「人が一人死んでんだぞ!こんなことがあって黙ってろ⁉無理に決まってるだろ!」
僕はこれまで受けた衝撃を吐き出すように怒鳴っていた。
「と言うかあいつはなんなんだよ!人を殺したあいつはよ!あんた関係者だろ!さっさと捕まえろよ!」
僕は完全に我を忘れていた。それ程ショックだったのだ。初めて人が死ぬところ、というより人が殺されたところを見たのが。
「お前の気持ちは分からなくもない。だが、今は黙っていて欲しい。そうしないと次に殺されるのはお前だぞ。お前のためにも、そして俺たちのためにも…」
「………っ」
それから沈黙が続いて僕は少しずつ冷静になってきた。
「だがよ、あの殺したやつのことぐらいは教えてくれるよな。そしてお前が何者かということも」
「もちろんだ。それで黙っててくれるならな、だがすまない、俺のことは今は教えられない。」
「そうか、じゃああいつのことだけでも」
「ありがとう。では教えよう。あの殺した犯人は白鳥 白夜と言うやつで、殺人鬼だ。」
「殺人鬼?」
「ああ、殺人鬼だ。実はなあの道をずっと行った所には殺人鬼養成所みたいな所があってだな、殺人鬼の素質があるやつは強制連行されて一週間で殺人鬼になるらしい。内容は本人たちしか知らないけどな」
………、やばい、話がついていけてない。えーとつまり、殺人鬼養成所があって、そこで殺人鬼にされた奴が殺したってこと?
「しかし、エンが死んだとなるとはね。これじゃあレースが使えないか、くそっ明日だというのによ」
「ん?」
僕が頭の中を整理している間に火神はなにかつぶやいていた。
「あっ!そうだ!君その制服、瀬滝田中学校だよね。」
「え?ああ、はい、まぁ…」
なんか火神が僕を見て(仮面をつけているけど)いきなり上機嫌な声で喋ってきて、僕はその勢いに押されていた。
「何年何組かな?」
「あっ、はい、3年2組ですけど…」
「3年2組…そういや尾嶋もそうだったような」
「えっ尾嶋さん?」
「まぁいい、明日君のクラスに転校生が来るからここまでの道案内をしてくれないかな、もし、無事に転校生を連れて来れたら俺のことだけでなく全てを教えてあげよう」
そういや一話目で死んだ人誰だっけ?
主人公たくさん喋りましたね。
世界観はもっと広がります。