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after story   作者: かつどん
不幸の再結成
39/65

不幸の再結成 8

ども、かつどんです。


前回の投稿から約一年半。

ついに少しだけ話が進む!

そしてafterでは新登場の日比谷が特に何も紹介されずに話が進む!

須奈 真紅(すな しんく)という人物は粉師である。

彼は第三世界レース幹部の第三部隊リーダーであり、第二世界古田五大老の一人でもあった。

だがこれらは過去形だ、彼の功績と立場、その全てが過去形である。

なぜなら彼は死んだことになっているのだから。

レースは壊滅、その幹部は全員死んだ。

古田五大老は須奈の死を聞いてすぐに別の藤原一族の一人が五大老となった。

だが須奈は復活した。

かつて一番目と呼ばれている人物も復活したらしいが、その復活とはまた違う。

須奈は死んでいなかったのだ。

精神的には死んでかもしれないが、復活した。

この物語の主人公によって…


小川「はぁ、なんか今日多くないっすか?」


そこは火神の事務所、とあるアパートの一室である。


火神「それは俺も気になった、なぜ貴様らがいるのだ」


そこには俺と新井さん、部屋の主である火神、


川澄「他に行き場ないですし」


最近よく来ている川澄、


白鳥「暇だったから」


殺人鬼の白鳥、


川須「気になったから」


初めて見る人、


須奈「いや、俺住む場所ないし」


そしてこの間堂主館って所から出て来た須奈がいた。


火神「待て、住む場所ならあるだろ、貴様の家に帰れ」

須奈「いやぁ、だって俺死んだじゃん?家族に合わせる顔がないじゃん?妹怖いじゃん?」

川須「ナッシングの妹なら死んだよ」

須奈「え?ってかスパイ久しぶり!元気にしてた?」

川須「ナッシングよりは元気だったな絶対」

須奈「ってか妹が死んだって、どっち?上?下?」

川須「両方だ、上は俺が殺した」

須奈「ええっ!?」


なんかいきなりカミングアウトしてる。


須奈「じゃあ下の方は?」

川須「それは知らん、上の方を殺す時に聞いただけだからな」

須奈「へぇー」


いや待てそれだけかよ!妹殺されたのにそれだけ?いいのかよそれで!


火神「川澄は…仕方ないか」

川澄「ここから追い出されたら野宿しかないな」

火神「だが白鳥、お前は駄目だ、お前はこの世界に住む所があるだろ」

白鳥「その住む所が侵食されつつあるんだよ!」

火神「侵食?」

須奈「そういや黒雛様が一緒に住んでるらしいな」

白鳥「らしいなってお前のせいだろ!」

火神「それはお気の毒に」


やっぱりこの人たちの会話には入れそうにない。


須奈「ついでにレースも何人か上がり込んでるぞ」

白鳥「なにさらしとんじゃいボケぇぇ!!」

川須「まぁ落ち着け、レースが再び動き出したことはすぐに周りに知られたから、隠れ家が必要なのだ」

白鳥「だからって狭いアパートの一室を隠れ家にしなくても…」

火神「だったら尚更須奈はここにいる必要無いな、さっさと帰れ」


ピンポーン


「「「!!」」」


玄関のチャイムが鳴った。

その場の全員が驚いて玄関の方を見た。


須奈「………」

川澄「………」

火神「まぁ、開けるしかない、よな…」

川須「俺が開けよう」


川須が玄関に歩いて行った。


川須「はーい、どちら様で…」


まるで部屋の住人のように対応した。


日比谷「よお、お使いに来たぜ」

川須「なんだ、ピンポンダッシュか…」


川須はすぐにドアを閉めて戻って来た。


日比谷「おおおおいおいおいおいおいおいおいおいおいおい!何?ピンポンダッシュ!?目の前にいただろ俺!俺だよ俺!」


玄関のドアを叩いて叫ぶ声がする。


川須「鍵開いてるよ」

日比谷「え…あ、はい」


五月蝿かった奴がドアを開けて中に入って来た。


須奈「あれー?日比谷じゃんどうしたのこんな所に」

日比谷「うえぇえ!?須奈様ぁ!?何でここに?死んだんじゃなかったの!?」

火神「そうだ、第二世界と第六世界のディメンションハンターであるお前がわざわざ第三世界に来るなど、何があったんだ?」

日比谷「ちょ、俺からしたら須奈様が生きてる方が気になるんだけど」

火神「この部屋の主は俺だ、俺の質問を優先するべきだろ?」

日比谷「そうなのか、それは知らなかった」

火神「さっさと答えろ」

日比谷「おう、俺はお使いに来たんだよ」

火神「お使い?」


なんだろ、この人たちが言うとお使いもなんかすごい物を想像してしまう。


日比谷「そう、お使い」

火神「何をだ?」

日比谷「分からん」

火神「はぁ?」


この人、もしかして馬鹿なのか?


須奈「もしかしてあれか?」


須奈は隣に分身を作り出した。


須奈「お使い行って来てー」

須奈「はーい」

須奈「ちょ、まだ何を買うか言ってないでしょー?」

須奈「あ、忘れてたー」

須奈「的なやつか?」


須奈の一人芝居が終了した。


川澄「なるほど、この人はお子様ということですね」

日比谷「違う違う違う!そして川澄、お前にだけはお子様と言われたくない」

川澄「え?」


川澄さんがガチなえ?を披露している。


火神「んで、誰から頼まれたんだ?」

日比谷「それも分からん」

須奈「よし、追い返すか」

日比谷「いや待てよ!一応俺に直接頼んで来たのは第六世界の奴だ、だけどそいつも誰かから頼まれて俺に伝えたって感じだったんだ、だから本当の依頼人は分からない」

火神「そいつに何を買うか聞いてないのか?」

日比谷「ああ、明日ここに届くらしいんだ、だから俺はそれをあんたと、白鳥に伝えるように言われたんだ」

白鳥「ん?俺もか?」

日比谷「ああ、それを俺が受けとれってな、中身は見ていいらしい、その中に次の送り場所が書いてあるからそこに持っていけってさ」

須奈「ふーん、セキュリティとしてはガバガバだね、普通なら中身を見たら殺すとかそんなんだけど」

火神「だがなぜそんなものが俺のところに届くんだ?」

須奈「ここはただの中継地点だよ、本命は別にあるだろうけど、でも確かに中継地点にここを選ぶってのはすごいな、俺だったらどっかの路地裏とかを選ぶけど」

白鳥「けどよー、そんな情報俺なんかに知らせてなんの意味があるんだ?」

日比谷「さぁな、俺はただ二人には伝えといてくれって言われただけだ」

川須「俺たちはそれを聞いても良かったのか?」

日比谷「それは知らん」

須奈「だけどよー、白夜君に知らせたってことは白夜君には日比谷が受け取る時にいて欲しいってことだろうな」

白鳥「笑えるねー、面倒だねー」

須奈「でもよ、白鳥がここに居られる理由ができたな」

白鳥「俺絶対明日ここに来るわ」


こうして、また明日この場所に集合することが決定した。

すると突然、


須奈「なぁスパイ、俺らがあの時堂主館に行った時に敵は何人いたんだ?」

川須「なんだいきなり?正確な数は分からないな、お前がほとんど殺してしまったし」

須奈「じゃあさ、その堂主館から生きて出てきたのは何人だ?俺とお前以外で」


堂主館、レースの本拠地であり、レースの終焉の地。

そう火神に聞いている。

しかしレースだけでなくレースを攻めた所も甚大な被害が出たのだろう。


川須「知ってるのは平等(アベレージ)と、パピオンくらいだな、もう何人かは生還してるはずだけど…」

須奈「パピオン?」

川須「蝶の仮面着けてる奴のことだよ、仮面十一座とは一切関係ないらしいけど」

火神「蝶の仮面…」

川須「心当たりあるのか?」

火神「いや、全くない、少し調べておくか」

川須「あまり前には出ないタイプだな、一応堂主館から出たと言うのなら忘兎がいるな、ただ他と違って出るまでにかなり日にちが経ったらしいが」

須奈「………」

川須「しかもやっと出た時に川澄の兄との戦闘で死んだみたいだし」

川澄「………」

川須「ああ、そういやその川澄兄を殺した藤原の奴もいたな」

川澄「兄を殺したのは藤原と言うのか」

川須「ああ、ただ堂主館の中に入った藤原の分身は死んだらしいが」

須奈「そいつは藤原一族の奴でな、もちろん粉師だ、まぁみんな知ってると思うが…」


それは俺も知ってる。

この人たちの話は全然分からないけど、超能力の恐ろしさは何回も実感している。


須奈「たださ、スパイさんよ、考えてみてよ」

川須「何をだ?」

須奈「もしさ、俺が堂主館に分身を送って殺されたらどうすると思う?」

川須「え?そりゃ………ああ、そうなのか?」


須奈は何かを理解した川須に笑顔を向けていた。

だがもちろん他のみんなは理解していないようだった。


川須「そういえば須奈は川澄と戦えば何も出来ずに負けるよな」

須奈「痛いことを言うな、まぁそうなんだが…」


いきなり戦った時のことを言い出した。

と思ったら、


川須「と言うわけで、川澄ちゃんは構えると」


川須は川澄の手を持ち、槍を握らせる構えをした。

川澄の手には槍は無かったが、第八世界特有の武器の隠し持ちをしているのだろう。


白鳥「あー、そっか、ならてめぇはこっちだ」

日比谷「え、なんだよ…」


すると、白鳥も須奈の考えていることが分かった様子で、日比谷を玄関口に引っ張った。


日比谷「だから何なんだよ、ってか須奈様何で生きてるんだよ、結局聞いてないぜ」

須奈「あれだ、勝手に殺すなって奴だ」

日比谷「いやいや、マジであんた死んだことになってますよ、死人扱いですよ」

白鳥「うるせぇ、少し黙ってろ」

日比谷「えぇ!?」


日比谷がなぜか叱られていた。


須奈「じゃあもう良いかな…出てきてよ粉師君」

藤原「ぐわぁ!」


堂主館から生還したのは先ほど川須が言った人数だけではない。

川須に、須奈だっている。

そして俺と火神もそうだ。

だから粉師と粉師が戦った堂主館に行った火神の着ているマント、最近作業服と言うことを知ったマントに粉師の粉が付着していても何の不思議でもない。

そして同じく粉師である須奈がそれに気付き、自らの粉で火神のマントから引き剥がしたことも不思議ではない。


火神「ほう、俺の作業服にか…」

川澄「お前は!」

藤原「ちっ」

須奈「藤原ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

藤原「へぇ、俺のことを知っているなんてありがたいですね、須奈様」

須奈「あ、ごめん知らない」

藤原「じゃあなぜ俺のこと藤原って…」

川須「そりゃ粉師なんて須奈以外に藤原さんしかいないからな」


それに対して須奈は頷いていた。


藤原「え、いやあんた一度うぎゃ!」


藤原が話していると、文字通り横槍が入って来た。

それは川澄の水槍だった。

水槍、ただ濡れているだけの様に見えるその槍は、確実に藤原の目を狙っていた。

だが藤原も反射的に避けれたようで、上半身を少し反らしていた。


川澄「兄上の仇、とらせてもらう!」

藤原「チキショー」


藤原はすぐに玄関の方に逃げようとした。

だが、川澄の方が動きが早い、。

川澄は水槍で藤原の背中を刺そうとした。


藤原「へへっ」


だが藤原の身体は水槍を避けるように二つに分かれた。

藤原は身体を粉にして二つに分かれた様で、水槍を抜けると再び一つの身体に戻った。

藤原はそのまま玄関口に向かったが、そこにはまだ一人いた。


日比谷「燃やし尽くすぜ!」


日比谷は炎を操るのだろう、日比谷の手から火が出てきた。

さらに後ろからも、


川澄「まだだ!」


前から日比谷の炎、後ろから川澄の水が藤原を襲った。


火神「あ、待て二人とも!」


突如火神が二人を制止しようとした。

しかしそんなことを二人が聞いているはずもなく、


藤原「うおおおお!!??」


丁度藤原を中心として水槍と炎がぶつかった。

そして、


「「「うわああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」


火神の事務所で大爆発が起きた。

そういやcenterでの日比谷のお兄さんはどうなったんだ?

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