無意味な復活 8
先に補足
鋏は刃の間に切れない物があれば、それ以上先を切ることはできません。だから火神君は別の鋏を前に出して鋏の切断を妨害しています。
火神が再びラインを越えると、やはり先ほどと同じく、終止符が大ばさみを出してきて、火神の首を斬ろうとした。だが火神も先ほどと同じく、反射板の持っている少し大きめのハサミを写し出して、ピリオドの大ばさみを防ぐ。
すると、やはり傍観者が動き出した。ライフルの形式をしたパチンコを火神に向ける。しかし火神はその行動が見えていたので、鏡の陰にかくれた。
すると、ミラーは後ろのリフレクトからハサミを片方借りようとした。だが、ここで火神が動いた。
火神はピリオドのハサミを防いでいるもう片方の手に何とルッカーのパチンコを写し出して、リフレクトに向けた。
火神は引き金を引くと、パチンコから釘が数十発発射された。
釘はリフレクトに次々と刺さり、リフレクトはその場に倒れた。
「どうやら人形でも死んだら動かなくなるという設定があるようだな」
リフレクトが動かなくなったのを見て、ピリオドとミラーが少し後ろに下がった。
それを見た火神は両手の武器を離した。すると、火神の持っていた少し大きめのハサミと、ライフル式のパチンコは手から離れた瞬間に消えた。
これは仮面の能力は手に写し出す能力だから手から離れると消えるからだと思われる。
「ん?」
と、そこで僕は一つの疑問が浮かんだ。
「仮面って、一つの仮面に能力は一つだけじゃないのか?何で火神はいろんな能力を一度に使っているんだ?」
そんな疑問を言っている間にも、火神はピリオドの持っている大ばさみを写し出して、後ろに下がったミラーの首を斬った。
「さよならだミラー、もとい、朽木 未来よ」
ミラーの身体が倒れた時には火神は前方を見ていたので、ミラーの方を見ていなかったが、火神は前を向きながらもミラーに別れを告げた。
火神はそのまま大ばさみの刃を大きく開き、通路の両端にいる両端の間を切るようにし、そのまま大ばさみを上に挙げた。すると、エンズの二人はそれぞれ片方だけにしている手袋から引っ張られて、通路の中間に転んだ。
それを火神は持っていた大ばさみでハサミの刃を少し開いて、片方の刃で一人ずつ刺すように、転んでいる二人を刺した。
「エンズは間を通れば死ぬと言われているが、それは見えない糸がある事を知らないからだ、俺は一度戦っているから対応できた」
そんな解説をしている間にも今度はピリオドと殺し屋が動き出した。
火神はその場から動かずに、ピリオドの大ばさみにはエンズに刺さっている大ばさみで防ぐように動き、そしてキラーには自前の拳銃を向けて発砲した。キラーは真っ直ぐに向かっていたため、躱すことなく左目に銃弾を受けた。
キラーが動かなくなった後、火神は銃口をピリオドに向けて発砲したが、ピリオドは上空にジャンプして銃弾をかわした。そして、ピリオドは上空から大ばさみを火神に振り下ろすように落下してきた。
これはヤバイと僕も思ってしまい、ピリオドと火神に目を向けてしまった。
だが、火神は、
「風刀、抜刀」
と言って、手に写した刀を少しだけ抜いた。
なんと、火神は僕のそばで倒れている首がない侍の死体が手に持っている武器、風属性最強の武器と言われている刀、風刀 鎌鼬を写していた。
刀が鞘から少しだけ抜かれると、刀身から真空波が出されて、ピリオドの身体を切り刻んだ。
ピリオドは上空で大ばさみを離して、そのまま落下した。
ピリオドが動かなくなると、ルッカーがライフル式のパチンコを火神に向けたが、同時に火神は風刀をルッカーに向かって振り下ろした。
パチンコから何十本の釘が発射されたが、風刀の真空波によって全て弾かれて、真空波はルッカーの身体も切り刻んだ。
身体を切り刻まれたルッカーはその場に倒れて動かなくなった。
こうして、火神達は二つ目の試練を無事に終了した。
キラーさんwww




