無意味な復活 7
この無意味な復活編はcenterの方の5章と関係してきます。
↑だったらさっさと5章まで書けよ
レースの幹部は14人いた。
だが、今火神達の前にいるのは7人だ。だから火神はどこかに他のレース幹部が潜んでいるのではないかと警戒している。
「よし、では行ってくる」
と、火神は僕に告げた。
僕は火神に言われたとおり、周りを見ていた。素人には警戒という物があまり分からないためただ見るだけになってしまう。
火神が前に出て、壁に描いてあるラインを越えると、案の定レース幹部達も一斉に動き出した。
前方にいる長髪の男が前に出ると、いきなり1メートル程の大きさのハサミを手に出した。そしてその刃は火神の首にまで届いている。
これは僕も知ってる、彼は第八世界の人物だろう、第八世界の人はこんな風に武器をいきなり出現させるように見せることが出来るらしい。実際に僕は川澄 昌さんがそうするのを見たことがある。
だが、火神はそんな事にはひるまずに、長髪の男の後ろにいる男が両手に持っている少し大きめのハサミを先ほどナイフの所で使った武器を写す仮面の能力を使って写し出し、大ばさみの刃の間に入れた。間の障害物が噛んだため、大ばさみはこれ以上挟むことが出来なかった。
すると、次は一番後ろにいる女性が背中の武器を取り出してきた。その武器はライフルのように見えたが銃口があるわけではない、どうやらパチンコのようだった。
だが、女性はそのパチンコから弾を発射しなかった。
何故なら火神が一番手前の男の影に隠れて打てなかったのだ。
すると、ここで火神が隠れている男がその後ろで両手にハサミを持っている男からハサミを片方借りて、火神に振り下ろした。
だが、火神は簡単にこれを躱す。
「一旦退くか」
そう言うと火神は前にを向きながら後ろに下がってきた。
そしてラインよりも下がると、レース幹部の人達はいきなり動くのを止めた。
「やはり動きは止まるか、そこはまだレースらしいな」
「火神…」
「おう、やはり一枚岩ではいかんな」
「いや、十分対応していたと思いますよ」
「まあ、終止符と鏡、それに傍観者くらいならなんとかな、さらに奥には反射板、両端までいやがる、あいつらまで動いていたら死んでたな」
「へ?ピリオド?ミラー?」
「ん?ああ、あいつらのレース名か、ある一定以上のレースはレース名という二つ名がある、そのレース名を持っているレースは他のレースよりもちょっとやっかいなんだ」
「ある一定以上って?」
「その基準は俺にも分からん、レース名を持っているからってべつに強いわけじゃない、むしろ弱い奴もいる、ちなみにレース幹部は全員レース名を持っているぞ」
「はぁ」
「そして、レース幹部なんだが、あの長髪の男、あいつが終止符って言ってレース最強の戦闘能力を持っている
」
「レース最強…」
「そして、一番手前の仁王立ちしてる男、あれが鏡、もと俺の部下だ」
「部下⁉」
「仮面十一座の一人で相手を写す仮面を持っていたのだが、どうやら行方不明になったようだな」
「えっ、あの人も仮面をつけてたの?」
「そうだ、そして後ろのハサミを両手に持っているのが反射板、あいつは他人を真似するだけだ、手袋を片方ずつつけている二人は最終と最後、二人合わせて両端、あの二人の間を通るとあの世行きだ、そして、一番後ろの女は傍観者、その隣でナイフをいっぱい持っているのは殺し屋、二人とも遠距離型なんで大丈夫だろう」
「何で?」
「俺の仮面の能力は鏡とかに写っている自分から見ている視界を見るという能力だ」
「は?」
「相手の目に写っている自分の視界も見ることが出来るから、結局は相手の視界を見るのと変わらん」
「ってことは、あの二人が見ている風景が見えるからさっきみたいに隠れることが出来たと」
「それにだ、さっき周りを見ておけって言ったのは、お前の視界も見れるからだ」
「あ、なるほど…」
「それよりも、レースはレースでしか殺せないという言葉を聞いたことがあるのだが」
「あっ、それってやばくない?」
「どうやら心配なさそうだな」
「え?何で?」
「こいつらはやはり須奈 真紅が作り出した人形だ、レースではない」
「人形…」
「それよりも、小川よ、今度は全体を見ておいてくれ」
「全体を…うん、分かった、そうすれば僕が見ているのと全く同じ物が見れるんだね」
「そういう事だ、では行くぞ」
そう言って火神は再びラインを越えた。
次回、かがみん頑張る、お楽しみに。




