無意味な復活3
ども、かつどんでーす。
ここからはcenter storyの第三章までを読んでからの方が面白いかと思います。
火神の事務所に集まった週の週末、僕はまた火神の事務所に呼ばれた。
「よく来た、ではこれから死ぬかもしれないので頑張ってくれ」
「待て待てーい」
「?どこかで聞いたこと、いや、見たことあるセリフだな」
「死ぬかもしれないってどういうことですか、何をする気ですか」
「何ってそりゃ、|須奈 真紅《という人物を仲間にする」
「須奈 真紅?」
須奈、須奈…ああ昨日出た名前か、
「須奈は…ひとことで言えば、全てを無意味にする男だ」
「全てを無意味に?」
「ああ、あいつの前ではどんなものも無意味になる、努力も才能も、そして人の価値も」
ごくり、と僕は唾を飲んだ。
須奈 真紅、一体どんな奴なんだ…。
「まぁレースの一人だし、こちらから攻撃する意思がなければ向こうも何もしてこない…はずだ」
「結局レースって何者なんだ?」
「俺にも分からない、しかし、須奈は先の大戦、第二世界の大戦争では古田の総大将を勤めた男だ」
「そんなすごい人物を味方につけられるなんて」
「だが、こんな噂もある」
「噂?」
「ああ、須奈は自分の身体を女の子にすることができるらしい」
「な、なんて能力だ…」
「いやいや、そこではなくて、その女の子なんだが、実は、須奈が昔戦った相手が須奈に娘は助けてくれとお願いしたらしい、そしたら須奈はその娘を助けるどころか自分の中に取り込んだらしい」
「取り込んだ?」
「まぁ噂だからな、本当かどうかは分からない」
もし、それが本当ならば須奈という人物は最悪ではないのかと思う。
「で、その須奈って人を仲間にするのでしょ?僕はどうすればいいですか?」
受験勉強は何時の間にか終わったのだ、協力してやる。
「小川 雄大、君にしてもらうことは」
「してもらうことは…」
「ついて来てくれるだけでいい」
「ついて行くだけですか…へ?それだけ?」
「まぁ言葉にしてしまえばそれだけだな」
僕の役割りって一体…。
「ついて来るだけって言ったが、それでも死ぬ可能性は充分あるぞ」
「う、やっぱりなんか怖い…」
「さぁ目指すは堂主館だ」
僕はこの時彼らの戦争は自分には関係ないことだと思っていた。関わってしまっているが、それでも死ぬなんてことはない、戦いなんてどこ吹く風だ、と思っていた。しかし、堂主館ではっきりと認識する、戦争は自分にも関係があって、人の生死が常に動いていることを…。
待て待てーい
このセリフは百合男子による恋愛相談所にあります。
またそちらも読んでみて下さい。




