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第十一話 『能力と弱さ』

1月30日 16時12分


 会議が終わると武器を渡されてホテルの前に瞬間移動させられた。

会議はかなり長い間続いたが、結局やったことは大きく分けて4つになる。

 1つ目、ウルド達の組織……正式にはリーダーであるゼウスの組織はこの前の女の人……ジュノの組織と敵対しているということ。

サバイバルには関係ないとされていたが、この前の接触があったのでジュノの組織と戦うだろうから頑張れということ。

 2つ目、このサバイバルの目的について詳しく教えてくれた。

まず、サバイバルは日本の三ヶ所、アメリカの二ヶ所で行われているらしい。

目的は、自分たちの仲間として相応しい者を選抜するためであり、その仲間になったものと共にジュノの組織を倒すそうだ。

 3つ目は、ウルドから既に聞いたが、殺した相手の能力を貰えるという話。

 そして、4つ目は最後の最後で自己紹介である。全員が名前と名前の漢字、年齢、

俺はサバイバルの名前をケータイのメモ帳に入力しておいた。


1.桜庭 心【サクラバ シン】

 ・おれ、高校生。

2.善本 誠【ヨシモト マコト】

 ・変なとこで怒る。

3.小早川 楓【コバヤカワ カエデ】

 ・なんか敬ってくれる。

4.金成 晃輝【カナリ コウキ】

 ・うるさい、怒りっぽい。

5.聖条院 沙季【セイジョウイン サキ】

 ・綺麗な人、ちょっと気が強い。

6.新田 翔有【ニッタ ショウ】

 ・たぶん、臆病。

7.聖条院 美季【セイジョウイン ミキ】

 ・金髪で化粧が濃いが多分美人。

8.坂城 冬【サカキ トウ】

 ・1万円のおじさん。

(9).榊原 香【サカキバラ カオル】

 ・俺の現社担当教師。


 ここで、俺は2つの発見をした。

1つ目は、坂城さんは世界的に有名な科学者だ。

今朝の新聞にもなんたら賞がどうたらと載っていた。

なるほど、哲学者みたいな事を言うわけだ。

2つ目、聖条院という苗字が2人いる事だ。

まず間違いなく親族、さっきの沙季さんの反応からして遠い親戚ではないだろう。


「桜庭さん。」

「うわぁ……最悪。」


 さっそく、小早川君のお出ましだ。

今日は、金成に絡まれて来ないと思ってたのに残念だ。

どうしようかな……そういえば1日に何回くらい過去に戻れるんだろう。

とりあえず、拳銃使ってみようか。


「いきますよ!」

「来い。」


 引き金を引くっ!

パァンと乾いた音がなった、小早川はいない。


「まさか、町のど真ん中で撃ってくるとは思ってませんでしたよ。」

「あっ!」


 背後をとられた……くそっ。

あれ、小早川の肩から血が!

当たったのか?良く分からなかったけどやった。


「こぉぉばぁやかぁわぁぁ!」

「ちっ、うるさいのが。」


 金成が歩道の反対側で叫んでる。

やっぱり、小早川のとこに来たじゃないか。

あいつ、何持ってんだ……野球ボール?

もう、見てる方が恥ずかしいよ。

 金成が、腕を降り下ろした瞬間に背後ですごい音がした。

ビルの壁が粉砕していた、ボール1つでこうなるものか?

……いや、それよりボールが全く見えなかった。


「厄介ですね、桜庭さん。またの機会にしましょう。」

「ちょっと!」


 消えやがった、金成は俺に狙いを定めてやがる。

肩おかしいだろ!?壁が粉砕するなんてあり得ないから。

もう一発、銃を撃つしかないな。

引き金を……。


「へ?うわぁぁぁぁぁ!腕がぁぁぁ!」


死ぬ!あああ、か、過去に!


1月30日 16時25分


「 こぉぉばぁやかぁわぁぁ! 」


 う、腕は!?……ある、良かった。

落ち着け、俺の能力はやり直しの能力なんだから俺は負けないはずだ。

まずは、逃げて死角から確実に狙えばいい筈だ。


「厄介ですね、桜庭さん?もう逃げるんですか?」

「ああ、またな。」


 小早川の顔が少し悲しそうに見えた。

あいつは、俺を買いかぶり過ぎだ……俺は強くないからな。

よし、あの廃ビルの中に入ろう。

あの屋上からの距離なら金成を狙える……あいつ、呑気にタバコ吸ってるし。

ライフルなら多分大丈夫だ。


「ごめんな、金成。」


 確実に、確実に……俺の勝ちだ!

拳銃より大きな音が街を包んだ。

……が、銃弾が当たったのは金成の後ろの壁だった。


「しまった、金成に見つかる!」


 そう感じ、声に出したと同時にビルを何かが破壊した。

ヤバい、崩れる!

自分の一歩後ろでビルが崩れていく。

安全そうな場所はどこ!?


「あれだ!」


隣のビルとの連絡通路がある。

もうギリギリ、あそこに向かって滑り込もう。


「うおっ!」


 希望の連絡通路が、野球ボールに破壊された。

もう逃げ場が無い……また過去に戻ろう。


「おい!桜庭ぁ!」


 どこからか、金成の声がする。

もう、過去に戻る俺には関係ない。


「お前は、何で戦わねぇんだよ!お前には能力があるんじゃねぇのかよ!?小早川はお前の能力に惚れているみたいだが……俺からするとまるで手応えが無いんだよ!お前は一体何なんだよ!」

「俺は……なるほど、分かっちゃったよ。」


1月30日 16時15分


 まだ小早川に会ってない時間だ。

金成……お前のせいで気づいたよ。

道を戻って、違う方向に行こう。


「俺は負けない……けど、戦う手段が無いんだよ。能力を使ってる連中に銃で勝てるはずないじゃないか。」


 曇ってきた空を見ながら、声を出す。


「俺は今のままじゃ……勝てない。」




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