小惑星K-132 二部完結(一部公開)
この物語を読むにあたり、途中で長い文章に疲れたら、自由に休憩してください。そして続きが気になったらまた読み進めて下さい。最後まで読むと、きっと不思議な小さな小惑星が見つかるかもしれません。
人は、宇宙の果てを見上げながら、足もとの星を見失ってはいないだろうか。
科学者K氏が見上げたのは、ただの星ではなかった。
そこには、争いも飢えもなく、笑いと共に生きる「ユーモア星」の文明があった。
彼らの言葉は静かに語りかける。
──彼らのユーモアは、生きるための呼吸であり、心の重力を軽くする風のようである。
──そして、ある詩人の言葉を私は思い出す。
Till rising and gliding out I wander’d off by myself,
In the mystical moist night-air, and from time to time,
Look’d up in perfect silence at the stars.
やがて私はそっと席を立ち、
しめやかな夜気のなかをひとり歩いた。
そして時おり立ち止まり、
完全な沈黙のうちに星々を見上げた。
――ウォルト・ホイットマン(Walt Whitman)
"When I Heard the Learn’d Astronomer"より
***
惑星名K-132
地球から比較的近い小惑星の中の一番小さな惑星については、20xx年のある日、地球の日本にある熊ヶ岳に天文台を置く天文学者のK氏が観測中、惑星らしき電波をキャッチし、その惑星の発見記録と、惑星名をKー132と名づけました。
これは世界共通の天文学会に正式に記録され、世界中の学会所属の天文学者たちは情報を共有しました。
この小惑星K-132について、K氏は発見出来たことにワクワクしながら異星人の交信などを待つことにしてK-132専用の観測機器を設置し、夜中毎日、24時間リアルタイムデータの解析に当たり始めました。
K-132氏は元々、世界有数の彗星発見を積み重ねており、惑星の発見は存在しえる可能性はわかりつつも、彗星の観測と地球の地震予測に実は夢中になっていたので、惑星の発見、さらに観測をするとは夢にも思っていませんでした。
ユーモア星の様子
小惑星K-132と名づけられた小さな惑星は、本当の名はユーモア星という名でした。ユーモア星の星人は、比較的人類に近い知能を持ちながらも、文化や生活の仕方などは地球とは全く異なりました。
ユーモアとは、そもそも何でしょう。下記のように定義されています。
「ユーモア」
ユーモア【humor】
人間生活の可笑しさを温かく見つめ、そこに味わいやゆとりを感じさせる気持ちや表現。
(出典:三省堂『大辞林 第三版』)
ユーモア星の一日はこんな感じです。起床は地球では夜六時、ユーモア星全域に通信網で流れる「聴くと笑顔になってしまう音楽」が流れるようになっていました。
ユーモア星の星人はこの音楽を聴いて目覚め、それぞれ笑顔で歌い出します。
音楽が終わると、ユーモア星の星人たちは夜の八時まで、自分たちのお気に入りの夜空観察場で夜空を眺めて星々を見て星座を眺めたり流星を探したりする事をみなが満喫していました。
この起床時の過ごし方は、地球と比べると昼夜逆転で驚きますが、ユーモア星の星人たちは皆が夜に起きて朝日が上ると眠りにつくようでした。
(この続きは受賞後に掲載します。)
© 2025 海野原未来
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。エピソード中に散りばめた小さなキーワードを読み解く事で、少し美しい宇宙のありように思いを馳せてくださったならばとても嬉しく思います。さらにあなただけのK-132、ユーモア星に夢の中で遊びに行くことを想像してくださるならば、筆者は大変光栄に思います。
2025.9.17




