恋の仮定
影の伸びた舗道でうつむいたまま
昨日の授業で受けた真新しい言葉も
いま思い出すことはできないでいる
見逃した恋のことも
あとどれくらいの時間が経てば
見落とした景色のほうが
気になるってことも
あるのかもしれないね
どれくらいの恋の仮定を
思い浮かべたら
あなたのそばに
あと何センチか近づけて
このあとのため息も
おとなしくできるはず
夢見たこと
夢に出てきたモノ
どちらも大切で
重く感じるもの
あなたに気づかれる前に
わたしなりに
特別な思いを添えて
待ちましょう
あなたの真新しい言葉のひとつでも
待ちましょう