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A班活動停止 ― 白いカラスはタキシードを着る ―  作者: ぽすしち
警察署の会議室

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90/231

言葉のとおり

残虐表現あり


 執拗で、愛情ともとれる発言をして、レイしかみていない。




 異常な執着をみせる愛情のねじまがった犯罪ならば、レイの事件のあとにもいくつかみてきたし、片付けてもきた。



 だが、やつは ――― 



「・・・クレイは、レイに執着があるんじゃない。あいつが欲してるのはやつの言う『光』にたいしてだ。 ・・・やつが、もしまた、レイを手にしたとしたら、あの言葉通りにする」 蹴った椅子を机にもどす。



 裁判所へも提出された、クレイが弁護士にタイピングさせた長文の一節。

 



    ですから、わたくしは次にも彼の体を切り開く所存です



礼儀正しい言葉遣いをするくせに、語っている内容がおぞましいというだけで、きくがわは言葉を発する人間の頭をうたがう。


 だがしかし、あの男は《動機》がいかれてるだけで、頭は正常以上だとマイクは考えている。




「レイとウィルに会っただけじゃなく、おれに電話もしてきたなんて、完全におれたちをあおってる。 これでもうしばらくは、病院に戻れないだろ」

 祈るように両手をくんで、蹴っていない椅子にこしかけた。



 だといいがな、と白髪がめっきり増えた警察官は、その髪をなでるようにして口を一度むすぶ。



「 ―― 最悪な場合なのは、やつはなにごともなかったような顔で病院に帰ってきて、『教祖やつ』にひさしぶりに『指示』をもらった『信者』どもが、はりきるときだ」

 


 さっきおれに電話してきた女みたいにな、とマイクが投げた椅子の曲がり具合をたしかめるように、ゆらゆらとゆらした。






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