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A班活動停止 ― 白いカラスはタキシードを着る ―  作者: ぽすしち
班室

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ルイとウィル




 あたりまえだろ!なんでそんな判決がでんだよ?とザックは助けを求めるようみんなをみまわす。




「 ―― レイからでてる『光』を、取り出そうとした、なんて言い張る『狂人』だからだ」


 自分の前に立つウィルをみあげて、ルイが突然口をひらいた。 


「 やつが、じぶんには信者なんかいないし、教祖でもないっていうんで、頭のおかしい妄信狂が単独で子供をさらって殺そうとしたっていうことしか、裁判では証明できなかった。 自殺した女をやつの信者とは証明できずに疑いだけで終わった。 クレイが口にすることが、《狂った信仰の主張》だとは証明できず、《一人の狂った妄信》だとしか証明できなかったんだ。 ―― だから、《問題》はヤツの中にあって、それを《治す》ための判決が出た」


 しゃべるルイは、ウィルと目をあわせたままだった。


 ザックはなんだか感じたことのない緊張を感じた。



「おれが・・・、クレイとおなじようにレイの《光》がみえるなんて主張をはじめたときに、おまえがまた、クレイにおいかけられるレイを助けたのが、気に入らないってことか?」


「それもある。―― 半分やつあたりだってのは自分でもわかってるけどさ、・・・あんなレイをみたら、さすがにおれも機嫌がわるくなる」

 ウィルの実家に迎えにきたバートをみつけたレイは、こどものように走って彼にとびつくと、声をあげてなきはじめた。ふだん、あれほど、自分が子どもっぽいことを気にしている彼は、バートの首に腕をまわし顔をふせ、そのまま抱えあげられて帰っていった。



「おれは、あいつの信者なんかじゃないよ」

「わかってても、納得いかないことってあるんだよね」



「ウィル、ほんとにそりゃ、やつあたりだ」

 ニコルが二人の間に腕をいれ、立っている男をそっとひきはなす。




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