表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
A班活動停止 ― 白いカラスはタキシードを着る ―  作者: ぽすしち
車にはザックとジャン

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

35/231

非難をあつめる班


 そんななか、他国の少年兵だったこどもをガーバディが雇い入れたという記事が新聞にのった。


 これには、『こどもがかわいそう』という以外の偏見を持ったさわぎもおこった。



「ケン、のことか・・。そういやそんなニュース聞いたようなきがするなあ」



 警察が、内部の意見と世論におされてガーバディ警備会社との契約を切ろうとした寸前。


「 当時の福祉省の役人がいきなりケンをほめたたえたんだ。 彼はまえにケンがもぐりこんだ国で大使をしてて、テロがおきたときに家族全員人質にとられた。それを、少年兵だった彼が助けてたってわけだ。 ―― 少年兵はいきなり《ヒーロー》になって、悪口をいってたやつらはだまりこんだ。 だけど、警察内部の不満はそのままだったから、テレスは文句をいいやすいようにしてやった」



 『A班』という、未成年から雇い入れたバートを長にした《非難を集めるための班》をつくって。



「 ―― みんな、警察官の頭の固い連中からしてみれば『いやなガキの集まり』だったんだ。 未成年から雇われてるバートにケン。 現役貴族のウィルに、スキップで入った態度が生意気な、おれ」


「ニコルとルイは?ぜんぜんいやな奴じゃないぜ」


 いぶかしげにこちらをむく顔にひとつうなずく。


「ニコルは、・・・わかってるかもしれないけど軍隊出身だ」


「だとおもってた。からだとか動きとか、半端じゃねえもんな。 専門学校で引き抜かれたんだろ?おれの同期にもいたよ」


「まあ、そんで・・・、軍隊ってのは命令で動く。 ―― ニコルはその命令にそむいて救える命を救って、命令を出した上官を入院させた」


「・・・それ、ぜってえニコルは正しかったんだよ。なんか理由があって・・」



 いいよどむのにあわせ、車の速度がおちるのにジャンはほほえむ。


「そうだな。おれもそう思うし、彼の仲間たちもそう証言したけど、除隊された」


 

 ザックは不服そうにギアをあげ、速度も増した。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ