医者の診断
病院についたときにケンの手のひらの《穴》は、直径三センチにはなっていた。
「でもさ、それでケンは、《ショック症状》?だっけ? なんか体が反応して、あんなになったんだろ?」
体に入ったものに対して拒絶反応をおこした結果で、動けなくなった。
「アレルギーじゃなかったんだろう?」
ニコルも確認する。
聞いた反応はそれっぽいよね、とうなずくウィルに、「でもさ、鳥の羽アレルギーなら、このまえカラスの話がでたときにするんじゃねえの?」頭の上で鳴かれてもへいきだったというザックの意見はもっともだった。
「羽とか鳥に対するアレルギーもなかった。 ・・・医者の見解は、なんらかの強いストレスによるもので、―― 」
ストレス!?
ほかの男たちがそろってあげた声にジャンは両手をあげる。
「―― だから、おれがエバにした説明だって、あながち」
「自分だってそんなの信じてないくせに」
よくいうね、とウィルが背をむけ先に出ていく。
ザックも冷たい目をこちらへむけそれに続くのを見送り、ジャンはため息をついた。
ニコルの大きな手が背中をたたく。
「 医者が診断書をだしたんだろ?おれだってそれをみんなに見せてやるさ。 そうすりゃ、すくなくとも、 ―― おれたち以外のやつらは黙る」
「おまえがいてくれるから、おれはどうにか副班長なんてやってられるよ」
「おれたちみんな、いまちょっと不安になってるのさ。 ルイが寝不足で倒れて、ケンが手にけがしただけで入院、なんてことになって」
とりあえずいまは忘れて、ひとんちの墓参りにでもいこう、とジャンの背中をおした。




