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カラスは黒い


「やっぱり・・だよなあ・・・カラスって黒いよなあ・・・」


 またしてもルイがのんきにつぶやき、先ほどまでだまっていたケンが「あの辺の木の上にいるんじゃねえの」と楽しそうにむこうの黒い木をさす。


 夜の墓地に明かりはない。

 細い月に照らされた墓石は遺跡のようにひっそりとして、その石よりも前からここにいる木々たちは、ところどころで立ちつくしたように低く枝をひろげている。

 茂った葉は、風のない今はひそりとも動かない。


「やだなあ。こんな状況でいきなりカラスが鳴いたら、おれ悲鳴あげるかも」


 ザックが正直にいえば、またしてもむこうから「シッ!」と注意を受ける。


 右側のケンが笑いをこらえるように肩をこづいてきた。

 左にいるルイが、「ジャンに報告されるかも」といやなことをいう。



 警備官である三人がこの墓地で待っているのは、違法薬物の取引だ。

 

 情報をつかんだ《犯罪防止部薬物犯罪防止課》の警察官たちといっしょに、墓地を囲む低木の茂みに身をひそめている。




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