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初戦闘そして進化について

《体の構築を開始します》


その瞬間、急な眠気(?)がやってきた。


そして、俺の意識は途切れた。




気がつくとやはり、暗闇の中にいた。


《『目』、『鼻』、『口』、『腕』、『足』のどれかを取得できます》


おお!天の声様ではないか!


ていうか、何かさりげなく凄いこと言われてない!?

ま、まあいいか


よし、じゃあ選ぶぞ~!


ど~れ~に~し~よ~う~か~て~ん~の~か~み~さ~ま~の~い~う~と~う~り~


よし、『目』だな!


《承認しました》


《個体名『??』に『目』を付与しました》


おっ!だんだん前が見えてきたぞ!

この感覚だと、目は1つだな。


さぁ、前が見えるぞ!

ん?ちょ、ちょっと?なんで壁が紙なんだ?


てか、俺今飛んでるんだけど?


ふぁ!?

そ、それどころじゃねえ!

な、なんだあれ!

紙で虎が出来上がってる!

ていうかなんで動いてるの!?


神様!

あれ何!?教えてください!


《承認しました》


《相手を表示します》


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

『ペーパータイガー』


紙で出来た魔物、魔法は使わないが、相手を見つけたらすぐに襲ってくる


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

あっ、見つかっちゃった!

ひぃ~!誰か助けて!


『ガオォォォ!』


転生して1日目、僕はこの命を絶つようです。

さようなら…


ヒュン!


あれ?あっ、俺、紙だから風の流れに乗るのか!


《スキル、『紙回避』を取得しました》


えっ?なんかスキル手に入れたんだけど?

こんな簡単に手に入って良いの?

それはおいといて、きっと、スキルの効果でこの戦闘は良い方向に進むだろう。


フッフッフッ、こうなってしまえばもう怖いものはない!


『ガォォォォォォォォォ!!』


ごめんなさい!嘘です、嘘です!

や、やめて~!

本当に命絶っちゃう!

ひぃ~!


俺は怖くなって、目を閉じた。


ザシュ


ん?なんか、ヤバイのが聞こえたぞ?


《経験値を取得しました》


《LVが2に上がりました》


《LVが3に上がりました》


《LVが4に上がりました》


…魔物との初戦闘、何もしないで勝利。

罠にかかったらしい。


べ、別に悲しいとか思ってないんだからな!

よ、よし、気分変えていこう!


そういえば、あの時は混乱してて、考えもしなかったけど、LVがあるってことは…


ステータスオープン!!


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

『??』


LV:4/10


種族:白紙


年齢:0歳


HP(体力):10/10


MP(魔力):5/5


STR(攻撃力):3


DEF(防御力):1


DEX(器用さ):0


AGI(素早さ):0


SP:40


スキル

『紙回避』


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


おっ!出来た!

それは良いんだけど…


ステータス低すぎだろ~!!!!!


どうして!?

ん~まぁ紙だからだろうけどさ!


はぁ~、最・悪・だ~!


うぉぉぉ!前向きに行くぞぉぉぉ!

この、LV4/10はどういう意味だぁぁぁ!


《……》


はい、ごめんなさい。

この、LV4/10はどのような意味なのですか?


《この、LV4/10は進化するまでの過程を表したものです》


《LVが10になると進化することが出来ます》


おぉ!進化ということは白紙から離れられると?


《はい、白紙の上位種族になります》


まじか、白紙に上位種族とかあるのかよ。

きっと、あの虎みたいになるんだろう。


《今回の進化では、『腕』、『足』が生えます》


ホワーイ


えっ?なんで?

進化って普通、ゴブリンからホブゴブリンそういう感じだよね!?


全体強化だろ!そこ!どうして部位強化なの!?


《…理解不能です》


…ぴえん

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