発射許可せよ
「あいたた。」〈幼女〉朝顔は立ち上がると、サツマイモを見た。
サツマイモは朝顔を助けるためスラ・アタックをした。
しかし......。
彼は代わりに暴走トラックの犠牲になってしまったのである。
〈紫スライム〉サツマイモはもう動かなくなっていた......。
「サツマイモ?」朝顔が問いかけても......、
サツマイモは返事をしない。
「サツマイモ......。」
「ねぇ、サツマイモ!!」
「サツマイモ!!返事をして!!!返事をして!!!お願い、返事をして!!!」
トラックはにゃお?と言って、そのまま行ってしまった。
「' ネコトラ ' のやつ轢き逃げするつもりか!」
〈幼女〉朝顔は逆上し指先からツルが伸びた。攻撃用のツルである。
"T2型次元弾.Z64 発射準備OK 発射前0.001s前 cntd OK?"
〈幼女〉朝顔からいつもとは違う機械的な声が発せられる。
中央制御装置にT2型次元弾の発射許可を要請したのだ。
今、〈幼女〉朝顔は死神のような冷たい目をしている。
彼女は〈暴走トラック〉ネコトラめがけて次元弾を発射しようとしていた。T2型次元弾は後方支援要員である朝顔にとっては最強の攻撃手段である。
中央制御装置から発射許可が下りるのを待つ。
"[arm] Z64.d hsk hassha kyoka orimasen /T.Monolith"
しかし、発射許可は下りなかった。
「許可せよ!」〈幼女〉朝顔は叫んだ。
"[arm] Z64.d hsk hassha kyoka orimasen /T.Monolith"
「発射許可せよ!あのネコトラ許せぬ!」
"[arm] Z64.d hsk hassha kyoka orimasen /T.Monolith"
「T.モノリス!発射許可せよ!」
"[arm] Z64.d hsk hassha kyoka orimasen /T.Monolith"
「発射許可せよ!許可してくれ、お願いだ!お願いだ!」
〈幼女〉朝顔は中央制御装置に懇願した。しかし、中央制御装置は応答を返さなくなった。
「ねぇ、朝顔、もうやめなよ......。」側にいたカモノハシが言った。




