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ま、相手は『悪魔』だから、ねぇ…

あたしは本気で悩んでます…突然現れたおネエな悪魔、アモーネ…

ガチ百合な妹の為に悪魔によって女の子にされた『僕』を、男に戻せるというこの悪魔と契約するか否か…

まだ判断材料が足りない、そう思ったあたしは彼女(彼?)に聞いてみた。

「ねぇ、幾つか聞いてもいい?」

『どうぞ〜』

「男に戻れるのってどれ位の時間?」

『それはこれから決める"条件"によって、かしらね』

「つまり、難しい"条件"程、長く男でいられるってコト?」

『そうなるわね。でも、あんまり難しくしすぎるとその"条件"を満たせなくなる可能性もあるから、程々にしといた方がイイわね…』

「もし、契約の結果に満足出来なかったらどうなるの?」

『契約の内容と結果に開きがありすぎる時は、契約者の不備がある場合でない限り、希望に沿うように"処理"をやり直せるわよ』

「意外にちゃんとしてるのね…」

『悪魔は契約者に嘘はつかないわ。それも契約の為の掟だから』

あたしは考え込んだ…完全には戻れなくても、ずっと女のままでいるよりは、たとえ少しの間でも元に戻りたい…でも、魂を売る、なんて穏やかじゃないし…

『それなら、先んじて"条件"とそれに伴う変身の時間を決めてみない?それがいいと思ったら契約しましょ?』

うっ、そうきたか…確かに、今ある不安はそこにあるんだよね…

『そうね…変化出来る時間は6時間6分6秒にしましょうか…』

何その意味深な数字はッ!?

『"条件は…"』

『妹ちゃんとキスしなさい。』

「へぇっ!?」

『あの娘、ガチだから、喜んでしてくれるんじゃない?』

いやいや、男に戻るって判ったらぜったいに無理でしょ!

『そしたら無理やり唇を奪えばイイのよ♡』

無理…そんなのまず無理…

「そもそも、妹の唇を奪うとか…」

あたしは立ち上がり、悪魔に向かってビシッと指を向けた…

「そんなコト…ダメ!絶対!」

『でもね…』

含み笑いを浮かべて悪魔は言った。

『アタシは【色欲】の悪魔だから、そんな感じの背徳的行為しか"条件"に出来ないのよね…』

やっぱ、悪魔は悪魔なんだ…

『でもね、思い出してごらんなさい…あの可愛すぎる妹ちゃんの唇、奪ってみたくならない?』

うっ、そう言われると…あたしが文香の唇を━━!?

「ま、まあ…そういう理由なら仕方ないよね…」

おネエ悪魔、アモーネの甘い言葉の罠に…あたしははまってしまったようです…

「いいよ、契約してあげる…」

とうとう、あたしも文香と同じ道を辿り始めたみたいです。

『オッケー!決して悪いようにはしないから、安心して妹ちゃんを堪能しなさいな♡』

こうして、あたし…いや、『僕』の【文香の唇を奪っちゃおう大作戦】が始まろうとしていたのです…全てが文香に筒抜けになっているともその時は知らずに…

━━(ちょっと、アスタル…聞いてるでしょ?)

━━(ええ、面白そうなコトをしてくれるじゃないですか、兄上)

━━(もう!ちゃんと『お姉ちゃん』って呼びなさいっていつも言ってるでしょ!)

━━(それは無理があるというものですよ…兄上)

━━(まあ、仕方ないわね…ところで、アンタの契約者にはこの事を?)

━━(はい、伝えなければいけませんね…契約内容に関わる事案ですので)

━━(ふぅ〜ん…相変わらず律儀ねぇ…ま、その辺りはアタシ達の契約には関係ないから勝手になさいな)

━━(またまた…兄上は『面白くなってきた』から止めないだけでしょう?)

━━(さて、ね…)


ブックマークして下さった方々がいらっしゃる様で、驚いてます。感謝と共に、もう少しだけこんな行き当たりばったりの安っぽいスラップスティックにお付き合い頂けると嬉しいです…読んで下さる全ての皆様、感謝(*´ω`人)感謝

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