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悪魔は意外に律儀な商売を営んでいるようです。

さて、先ずは名乗るべきかしらね…

アタシはアモーネ、『色欲』と『虚飾』の悪魔ってところかしらね…

初めに言っておくけど、人間達は悪魔と契約すると、願いを叶えて直ぐに魂を喰らう、なんて思ってるわね?

ところが、魂を頂くのは契約者が死んだ時なのよ。

それまでは、願いの叶った人間がどのような人生を生きたかを眺めるのも楽しみにしてるのよ、アタシ達…

なーんてね、実は、悪魔の契約には厳しい『取り決め』が定められてるのよ…

と言っても、簡単に言うと三つの決まりを守るだけなんだけどね。

『浮気をしない(多重契約の禁止)』

『"やっぱ無し"は通らない(契約破棄は無効)』

『ちゃぶ台返しはやらない(他の悪魔の契約を覆さない)』

これが、悪魔の契約の基本になるわけ。今回はこの三つ目に抵触する事案になるわけなんだけどね、言ったでしょ?何事にも、『例外』は存在するのよ。

今回の『例外』って言うのはね、"条件"を与えて、それが満たされると、一時的に『変化』が起きるようにする、ということなのね。

まあ、言ってみれば、【女の子にされた対象を元に戻す】のでは無くて、【女の子から一時的に男に変化させる 】事が可能になる、てことなのよね。

それと、アンタ達が心配しているらしい、【魂はどうなるのか?】についても説明しなきゃならないわよね…

俗に、人間の間では悪魔に魂を売り渡すと、地獄で酷い目にあわされる、とかなってるじゃない?アレ、必ずしもそうなるとは限らないのよ。悪魔ってね、魂全てを自由に出来るわけじゃないのよ。その中の一部だけ、『生命力』と『思い出』を抜き取って、そのエネルギーを自らの魔力に変換するの。

…え?『思い出』って『記憶』の事じゃないかって?そうね、似て非なるものと言えるかしら…単なる事実の記録が『記憶』とするならば、そこに『感情』が付加されたものが『思い出』になるわけ。とりわけ負の感情が強いもの程強い魔力に変換出来るわね…

さて、ではその後の残り、大部分の魂はどうなるのか。答えは『それぞれの悪魔が持っている精神領域に送られる』というものなの。

そこは、無限大に近い広さがあって、悪魔によって様々な『世界』がつくられてるわ。だから、所謂『地獄』みたいな所もあれば、普通の人間界みたいに作られた所もあるのよ…因みに、アタシの『世界』は後者の方ね。アタシは『虚飾』の悪魔だから、出来るだけ全てを飾りたいの。焔やら氷やらなんて世界、見苦しいだけなのよ、アタシには…

そこには街もあって、送られた魂は元の人間の姿で暮らしてるわ。ただ、時間の概念が無いからずっと見た目は変わらないけどね。基本的には本人の希望する年齢の姿にしているわね…その方が面白そうだから。

だから、魂の心配は必要無いんじゃないかしら?

『悪魔』なんて言っても、かつては『天使』の端くれだったヤツらなんだから、それ位の力はあるのよ、アタシ達。

長々とした説明はこれでお終い。さあ、時間はきちんとあげるから契約するかどうか、アンタが決めなさい━━


悪魔の契約…いざ考えると中々難しいです…今回は出来るだけ『悪魔』を悪者にしたくないので、一般的な見解を歪めてますが、個人的な悪魔の捉え方、とご了承ください┏○ペコッ

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